代表的なシステムの不安

システムはモノと違って、手に取ってみることができません。
導入に不安を感じるのは当然のことだと思います。

そこで、システム導入の不安の中から代表的なものを
取り上げました。これが不安を払しょくし、あなたの会社に
最適なシステム導入につながれば幸いです。

システムの不安は大きく分けて次の4つに分類できます。

  1. セキュリティの不安
  2. 導入の不安
  3. 既存システムとの親和性の不安
  4. コストの不安

セキュリティの不安

社内のデータをクラウドに置くのは怖い。
この考えはもう古いです。

あなたはインターネットで買い物をしたことはありませんか?
「YES」であれば、すでに既にクレジットカード番号という重要な個人情報をインターネット上にさらしています。もちろん、アマゾンや楽天のシステムを信じているからだと思います。
アマゾンや楽天などでクレジットカードを使っているはずです。
LINEやSNSを通じて、住所を連絡したり、電話番号を伝えるのも全く同じです。

それでも不安だという人は、相当慎重なのかもしれません。
しかし、日本で一番慎重な業界がクラウドサービスの利用を始めました。
その業界とは、銀行です。
最近大きな話題になったのが、東京三菱UFJ銀行の基幹システムの
クラウド化です。
三菱UFJがITシステムをクラウド化、アマゾンに移管の衝撃)

銀行といえば、最高のシステムセキュリティを求める業界です。この業界がすでに動いています。
クラウドが怖いというのは、飛行機が落ちる可能性があるから船で行く。
という「ありえないこと」に近いです。

自社でデータをどこまで守れるのか?

会社には、「クラウドは危険!」と叫ぶ、システムの番人のような人がいたりもします。しかし、どこまで守れるのか疑問です。
会社のパソコンもインターネットやネットワークでつながっているのではないでしょうか?そうすると、外部から攻撃者が入ってくる隙はいくらでもあります。

他のパソコンと一切接続せず、インターネットにもつながず、外部から持ち込んだUSBなども絶対に使わない「完全に隔離」されたパソコンなら、外部から攻撃を受ける隙は全くなくなりますが、果たしてそれはシステムといえるでしょうか?

ネット上からの攻撃だけではなく、停電や地震、空き巣のような不測の事態にも対応しなければいけません。耐震やセコムのようなセキュリティのほかに、データが破損しても大丈夫なように、定期的なバックアップも必要です。

サーバー管理は専門技術が必要

パソコンに詳しい人がいれば、大丈夫だと思っている経営者も多いかもしれません。
しかし、データの詰まったサーバーの保守やセキュリティ対策は、専門知識のある技術者でないと難しいのを知っておかなければいけません。

クラウド専門業者であれば、そう言った不安はすべてクリアできます。

導入の不安

  1. 今までずっと伝票だけで仕事をしてきた
  2. 社内にパソコンに詳しい人がいない
  3. システムの操作を覚えるのにどれくらい時間がかかるのか
  4. 果たして本当に使っていけるのだろうか
  5. 導入したシステムはどのくらい長く使えるのだろうか

結論から言いますと、基本的には詳しい人がいなくても
導入はできます。システムの規模によって導入の難易度が
かなり違います。

システムの習熟にかかる時間

システムを導入した代表的なユーザーの不満の中に、
「分かりづらい」というものがあります。これは、豊富な機能を持つシステムで起こりやすいです。
機能が豊富なものは、機能を覚えることとともに各機能を操作する場所や手順を覚えなければいけません。
機能が豊富な分だけ、覚えることが多いので時間もかかるということを頭に入れておかなければいけません。
長い場合だと、システムの操作を習熟するのに数か月かかる
場合もあります。

導入直後の混乱

システムを導入すると、その直後にほぼ間違いなく混乱が起こります。
混乱の原因は大きく分けて3つです。

  • 設定の漏れや間違い
  • 業務に必要な機能が無い
  • 習熟不足
  • システムのエラー

最後を除けば、いずれも準備不足によるユーザー側の責任です。

設定の漏れや間違い

面倒臭がって適当に設定をしてチェックをしていないことが原因で起こりやすいです。
また、ある程度大きな企業の場合は、導入時期を守ることが優先され、事前設定がおろそかになりがちです。

業務に必要な機能が無い

明らかに事前の検討・選定ミスです。
システム会社を責めても、システム会社はあなたの会社のことを全て把握しているわけではありません。

習熟不足

「早くシステムを使いたい」という焦りから導入を急ぎ過ぎてしまうとこのような問題が発生します。習熟の見切りをつけるのは難しいですが、通常作業に関する操作は少なくとも覚える必要があるでしょう。
機能が豊富、システムが複雑な場合は習熟により多くの時間がかかります。

システムのエラー

設計者の力量不足もありますが、基本的にはシステムエラーを発見するための試験運用期間があります。場合によっては、設計時には予想していなかった操作が行われ、エラーが発生する場合もあります。

導入したシステムがどれだけ長く使えるか?

システムをずっと使っていけるかどうかはシステム選定の時点でほぼ決まります。
それは業務に合っているかどうか、業務をどこまでシステムに合わせられるかどうかということです。
一見矛盾だと感じるかもしれませんが、これが現実です。
悲惨なのは、システムの都合のためだけに作業をしなければいけない状態、
最悪なのは、途中でシステムを捨ててしまう(使用を中止)ことです。

ユーザーの思うがままに作ったシステムは、失敗していることが多いです。

会社を取り巻く環境は刻々と変わります。
その変化に、システム自体が追従できるかどうかというところも大きな
ポイントです。
たとえば、アナログ放送がデジタル放送に変わった時のように、どうやっても
抵抗できない変化があった場合は、システムの変更をせざるを得ないでしょう。

いずれにしても、システムの導入は非常にお金と労力がかかります。
できるだけ、長く使えるシステムを導入することが理想です。

既存システムとの親和性の不安

会計システムなど、既存のシステムとの親和性や連携ができるのか?
という問題があります。
これは、導入するシステム、そして既存システムの2つから考えていきます。

そもそも、既存システム自体がとても古くて連携するという考え方が無い時代の
モノだったら論外です。このようなシステムはどう頑張っても、どんなシステムとも連携できません。既存システムを変えるべきでしょう。変えたくない場合は、あらゆるシステムの導入をあきらめなくてはいけません。

違うシステムを繋ぐものとしては、API(Application programming Interface)があります。文字通り、ソフトウェアがやり取りするためのインターフェースです。機能やデータを提供する大元が、これに対応していない場合、対応しない場合、開発しない場合は、連携できません。

導入するシステムと既存のシステムとの連携をしたい場合は、両方に連携に対応しているかどうか、その方法は何かを聞いておかなければいけません。

コストの不安

最後に、いちばん気になるコストの問題です。
コストは、大きく次の2つにわけることができます。

  1. イニシャルコスト(初期費用)
  2. ランニングコスト(維持・管理費用)

イニシャルコスト

システムの開発費が主なイニシャルコストです。
このほかにも、自社でサーバーを管理する場合はサーバーの購入やサーバー関連の設備の購入も必要です。バーコードリーダーなどのシステム関連の機器を一緒に導入する場合は、その費用も確認しておきましょう。

ランニングコスト

ランニングコストは次の5種類があります。

  • 保守
  • サポート
  • カスタマイズ
  • 通信
  • 更新

システム・サーバー保守

システムやサーバーが安定して動くための管理にかかる費用です。
システム保守はほとんどの場合、開発元であるシステム会社に委託します。
この費用はケチらない方が良いです。コンピュータの世界は日進月歩です。
どんどん変化していきます。システム保守をケチると、システムはどんどん
古くなり、外部からの攻撃を受けやすくなったり、他のソフトなどとの不具合の
原因になります。

サーバーも昔は自社に置くのが普通でしたが、先ほどの銀行の例のように
クラウド化して、外部委託するのが良いでしょう。
なぜ、銀行がクラウド化に踏み切ったのか?それはコストだといわれています。
自社サーバーからクラウドに移すことで数百億円の削減効果があるそうです。

自社にサーバーを置くと、そのための部屋と専門の技術者が必要です。
その費用を考えてみて下さい。恐らく外部に任せた方が良いとすぐにわかると
思います。
中小企業の場合は、セキュリティやデータの保護を考えても、外部委託する
メリットが十分あります。

保守管理は、自社ではなく専門家である外部に任せるのが、
コスト面、技術面のいずれにおいても無難です。

サポート

システムに関する相談などが受けられるサポートの費用です。
高額な費用を支払う必要はありませんが、システムで何か起こっても
自社で解決するのは難しいでしょう。これも保守契約とともにサポート契約
も結んでいくのが無難です。

格安のシステムは、サポートが無いことが多いです。
(サポートにかかる人件費を削減しているから安い)

システムが使えなくなり、結局捨ててしまうというケースも
多いようです。

カスタマイズ

カスタマイズに対応しているかどうかも大きなポイントです。
システムを使うと、導入前にはわからなかった「システムが対応していないこと」に必ず遭遇します。その時にカスタマイズができるか、できないかというのは大きな関心ごとです。カスタマイズができないと、使いにくいままのシステムをそのまま使うことになるか、システム自体の使用を中止します。

検討時に、カスタマイズが可能かどうか?可能ならどういったことが可能なのか?ということをあらかじめ聞いておきましょう。

ちなみに格安システムはカスタマイズに対応していないことが多いです。

格安システムは、「システムのばらまき」です。
合わなかったら止めるというくらいの覚悟で、割り切って使うしかないですね。
導入にかかったコストと時間は戻ってきませんが。。

通信

インターネット回線料を別途システム会社から求められる場合があります。
できれば、自社で契約している回線が使えるのがベストなので、回線費用が掛かるといわれたら、その根拠をしっかりと追求しましょう。
何しろ、システムを使い続ける限りずっとかかる費用です。

  • 更新
    サーバーを自社で設置した場合は、サーバーの更新があります。だいたい3-5年で更新となるそうです。サーバーは数十万円します。数十万円を日割りすると、だいたいサーバー保守費用と同等か、それよりも高くなります。
    設備投資系の更新費用はかからない方がいいです。
    システム保守と同じく、サーバー保守も外部に任せた方が最終的にメリットがあります。

ITにどれくらい投資するのが妥当か?

ITへの投資額は、一般的に年間の1%程度が妥当だといわれています。
この費用を目安に考えてみると良いかもしれません。

初期投資だけではなく、保守やカスタマイズの費用も掛かります。
特にカスタマイズに関しては、戦略的に毎年投資するのが良いでしょう。

番外編 オーダーメイドとパッケージシステムどっちがいい?

システムにはゼロから作るオーダーメイドシステムと、
最初から機能がそろっているパッケージシステムがあります。

どちらにもメリット・デメリットがあります。

中小企業でオーダーメイドシステムをうまく導入できている企業は
少ないようです。中には、

  • 数千万円かけて作ったシステムを捨てた
  • 過去に何度も何度もシステムをとっかえひっかえしている

というとても悲惨な会社があります。
要望通りのシステムなのに、なぜ使えないのでしょう?

その理由は、システムを構築すべき手順を知らないからです。
システムの技術的な要素を知る必要はありませんが、システムを構築
するうえで、ユーザーがやらなければいけないこと、知っておかなければ
いけないことが抜け落ちているので、要望通りに作ってもきちんとシステムが
使えないのです。

では、パッケージシステムはどうでしょう?
パッケージシステムとは、既に機能が整っているシステムです。
オーダーメイドのように中途半端になることはありません。
費用面でもオーダーメイドと比べると圧倒的に安いです。

しかし、問題は必要な機能が無い、無駄な機能があるということです。
パッケージは、ある程度広範囲のユーザーを対象にしています。
当たり障りのないように、世間一般で受けやすいように作ってあります。

そのため、会社独自のルールで行っている仕事にはほとんど対応できません。
ある会社では、システムの機能のうち、80%を使っていないといっていました。
では、20%で仕事ができているかといえば、そういうこともなく、システムで
できないことを人間が補っているといっていました。

ではどうやればシステムの導入が成功するのでしょうか?

失敗しない賢いシステム導入方法

成功するシステムの条件は、次の4つがそろっていることだと考えます。

  1. 経営者が参加してる
  2. 運用する現場の人が参加している
  3. 反論してくれる第3者がいる
  4. カスタマイズができる

経営者が参加している

経営者は、今の現状を変えてありたい姿にするために、システムを導入しているはずです。全体を見通せるのは、経営者だけです。
経営者が参加していないシステム開発は、

  • 目先の利益
  • 声の大きな人の要求が優先される

特定の人や、本当はシステム化する必要が無いことがシステムとなり、
部分最適となり、不毛なシステム開発になります。
もちろん、システム会社に丸投げもいけません。

運用する現場の人が参加している

とはいうものの、必ず実際にシステムを使う現場は参加しなければいけません。
現場は目の前で、日々の課題に取り組んでいます。現場の意見なくして、良いシステムはできません。
ある会社では、本社の主導でシステムの構築が進められ、導入後は現場が大変な
苦労をしてシステムを運用しているそうです。
これは改善ではなく、システム導入による改悪の分かりやすい事例です。

反論してくれる第3者がいる

オーダーメイドシステムが失敗する原因は、ユーザーの要望通りのシステム
だと先ほど述べました。この時点で、要望を聞く側であるシステム会社がそれ
を食い止めることもできたはずです。
食い止めない理由は何か?

  1. 要望通りに作っておけば、後から文句を言われることが無い
  2. どこが悪いのか見極めることができない

システムはシステム会社とユーザーが一緒になって作っていくものです。
もっと言うと、システム会社がユーザーを主導すべきです。

反論されることはうっとうしいかもしれません。
しかし、会社の中にいるとわからないこともたくさんあります。
勇気をもって反論し、よりよくなることを真剣に考えてくれる第3者の
存在は大切です。

カスタマイズができる

業務は100社あれば、100通りです。
間違いなく、導入したシステムが100%業務にマッチしている
ということはないでしょう。
カスタマイズができないシステムを導入する場合は、会社のやり方を
大きく変える覚悟が大切です。
その選択が、会社の「強み」をつぶしてしまう可能性があります。
カスタマイズができるという選択肢は、持っておくと良いです。

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