データ管理の項目は少なくする

データ管理をしていると、あれもこれもと
データの管理項目を増やしたくなります。

残念ながら、そのデータは無駄であることが
ほとんどです。

管理項目を増やせば増やすほど、在庫分析
をできる幅が広がると思っています。

しかし、記録したデータはほとんど無駄な
もので、データを取ることだけで満足してしまい
多くの場合は、データを生かせません。

というか、生かす機会もないデータをただひた
すら収集しているだけということがほとんどです。

これは、私の実際に実務で感じた経験です。

無駄なデータが増える理由は、次の2つが挙げられます。

  • もしかすると必要かも
  • ごく一部の管理職のため

もしかすると必要かも

データの管理をしよう!
ということになった時、

じゃあ、このデータも
ついでにこのデータも
あ、これも必要かもしれない

と記録するデータがどんどん増えていきます。

決め台詞は、

将来必要になるかもしれないじゃないか

私も会社からの指示で、データをたくさん収集していた
時期がありましたが、真剣にチェックされていたのは、
最初の1か月程度で、それ以後は確認すらありませんでした。

実際に、データの記録を止めても工場の操業や在庫管理に全く
影響はありませんでした。

将来必要かも?
と言っている時点で、データを取る本来の意味を見失っています。

後述しますが、そもそもデータ管理や記録は惰性ではなく、
目的をもって行うべきものです。

ごく一部の管理職のため

管理職の中には、データマニアがいます。
ある特定のデータに思い入れがあり、そのデータをとにかく
ほしがる人たちのことです。

このような人は、在庫管理や製造に直接かかわらない人たちが
多く、無責任な発言をします。

とりあえず、データを取っといてよ。

残念ながら、その人たちのためにデータを収集しても
そのデータを使って分析をしたり、役立ててくれることは
ほとんどありません。

誰がデータを記録するのかを考える

データをほしがるのは、製造や在庫管理に直結していない仕事を
している幹部・管理部門・情報システム部門である場合が多いです。

このような人たちは、データを記録するのではなく、
記録されたデータを受け取ってみる人たちです。

データを記録するのは、現場の担当者です。

現場の担当者の仕事は、データの記録ではありません。
主業務は、製品の組み立てであったり、在庫の払い出しなど
現物を扱う作業です。

彼らにとってデータ管理は煩わしいものでしかありません。

データの精度が悪くなる

一般的に、複雑になればなるほど、やることが多くなればなるほど、
次のようなことが起こります。

  • ミスが増える
  • 効率が悪くなる

管理・記録することは、作業の手を止めることに
つながります。
担当者は作業の合間にデータの管理や記録を行うので、
仕事の工程が増え、作業の手を止めなければいけないので
作業効率も悪くなります。

また、記録する項目が多くなると、どうしても記録自体を
忘れてしまったり、おそろかにしてしまうことがあります。

データの分析において、適当なデータが多いと、分析結果が
狂ってしまうので一番厄介です。

使えないデータや誤ったデータが多いのは、場合によっては
致命的な判断ミスにつながりかねません。

データ管理をしやすい環境にする

データを記録する作業は、間違いなく煩わしい作業です。
管理項目を最小限に抑えるとともに、できる限りデータを
記録しやすい環境を整えることも大切です。

  • 書き込む記録用紙のマス目を大きくする
  • なるべく作業場から離れずに記録できるようにする

ちょっとした工夫でデータが取りやすくなります。

データ収集の目的を明確にする

データ管理は、「あれも、これも」とむやみに管理項目を
増やすのは、現場の負担、データの精度の面からみても得策
ではありません。

まず、

なぜデータ管理をするのか、目的を明確にしましょう

たとえば、出荷状況を知りたいのであれば、
以下の4項目だけで十分です。

  • 出荷日
  • 出荷品目
  • 出荷数量
  • 出荷先

いくら細かいデータを集めても、そんなにうまく
活用できることはありません。
データ収集を目的にせず、何をするためのデータ管理なのか
を考えましょう。

無駄なデータ管理は時間の無駄

工場の中で、お金を生む作業は、直接製造を行っている
瞬間のみです。

データ管理はお金を生まない間接業務です。

データ管理は、お金を生む作業を奪っているわけですから、
現場の効率アップや経費削減などにつながるものでなければ
いけません。

そのためには、データ管理に割く時間は最小限にとどめます。

細かすぎるデータは扱えない

データ分析をするコツは、データの当たりをつけることです。
まず、大きな傾向をつかみ、その傾向から見えるものを
掘り下げていくのが、効果的に在庫分析をするコツです。

木を見て森を見ず

という言葉が、示しているように小さなことにとらわれすぎて
いると、全体を見通すことができません。
幹部・管理部門のやるべきことは、全体を見通した上で判断する
ことです。

細かいデータは、必要になった時に、必要な分だけに留めます。

データ管理は工場にとって必ず必要

ここまでを見ると、データ管理はする必要が無い
という誤解を受けそうですが、データ管理は工場にとって
必ず必要です。

現品管理は、在庫の現物の動きを伴います。
生産活動は、実際の製品が目の前に出来上がります。

ですが、情報は目に見えないのでどこにも残りません。
それを目に見える形にするのが、データ管理です。

個人の長年の勘や経験に頼っていると、
その人が休んだ時やいなくなったときにとても困ります。

他の人が試行錯誤をしたり、仕事ができなくなると、
本来作業に使うはずだった時間が大幅にロスします。

もしかすると、また一から構築しなければいけないかも
しれません。

データ管理を行うことで、ノウハウや経験、そして事実など
の情報が工場の財産として蓄積されます。

データ管理を始めるときは、次の3つに気を付けましょう。

  • データ管理の目的を明確にすること
  • データ管理項目を必要最小限にすること
  • データを記録しやすくすること

在庫管理システム構築時に気を付ける

在庫管理システム会社には要注意です。
特にパッケージ系のソフトは、汎用性を高めてあるので、あらゆる
場面を想定しすぎているので、無駄な機能やデータ管理を詰め込ま
れる危険性があります。

まずは、自社の仕事がどうながれているのかを現状把握をして
自社で管理すべきデータは何か?ということを考えましょう。

データを取ることが目的になってしまい、かえってコンピュータに
仕事を制限されてしまうケースが多く、ITシステムを導入しない
ほうがよかったという声もあります。

特に無駄だと思われるのが、作業の開始と完了時間の記録です。
原価管理のために必要だという意見がありますが、わざわざ作業の
手を止めて、開始と完了の入力をパソコンで行うのは非常に手間です。

私の経験では、作業者は開始と完了をまとめ打ちしたり、
入力を忘れて次工程に流してしまい、実際の作業とコンピュータ上の
進捗が合わなくなり生産ラインに混乱が生じたこともあります。

中小企業の製造業で必要なのは、原価管理ではなく売上UPと経費削減です。
作業時間のような細かい管理は不要だと考えます。

不良在庫を減らし利益が出る会社を作るために

在庫管理は100社あれば100通り。
他社の話を聞いても、「うちの会社とは違う」と
思うのは当然です。

自社に合った在庫管理をやるためには、
基礎的な考え方・知識をしっかりと理解して、
自社に応用する力を身につけなければいけません。

在庫管理110番は「強い工場」作りを
支援するための在庫管理講座を開講しています。

在庫管理とは何か?
という根本に徹底的にこだわった内容で、
参加者からはシンプルで分かりやすいと
好評をいただいています。

在庫管理に学びの場を!

在庫管理改善支援センターは、在庫管理に解決策が見出せず
お悩みの経営者、担当者向けに「学びの場」を2つご用意しました。

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