説明
適正在庫日数分析表の活用方法
この適正在庫分析表は、在庫管理の最重要指標である在庫日数に着目して
在庫管理アドバイザーが開発した自社の適正在庫の状況を判断、改善するためのツールです。
分析結果を品目数と在庫金額のそれぞれで表示することで、自社の現状とともに
どういう対策を立てればよいのかが一目でわかる仕組みになっています。
この分析を定期的に行うことで、滞留在庫をいち早く見つけ対策を打つことができるようになります。
とてもシンプルなつくりになっていますが、在庫管理アドバイザーの経験が詰め込まれています。
実際のコンサルティングで使っているツールです。(コンサルティングを受けると25万円~)
より幅広い方に改善に取り組んでいただきたいという想いで、在庫分析表を公開することにしました。
この分析表で自社の適正在庫状況が一目でわかるため、分析結果をもとに改善に取り組むことも可能です。
下のグラフはある会社の適正在庫分析結果です。
この結果を見て、この会社の現状と、最優先で何をすべきかということ例として解説します。
2本のグラフを比較することで、この会社の状況が分かります。
品目数のグラフ
適正在庫(A判定)に収まっている割合が70%を超えている。
在庫金額のグラフ
在庫金額でみると、適正在庫(A判定)は10%を切っている一方で、不良在庫(C判定)が約60%
この会社の現状と改善方針
適正在庫は大部分の品目で達成しているが、低単価のものばかりで会社の財務には貢献できていない。
会社の財務まで改善するためには、ごく少数の高額品に対して対策をとるべき、そうすれば適正在庫化する見込みが高いということが分かります。
明細に戻り改善対象を特定して、具体的な改善に取り組みます。
エクセルがあれば分析できる
この適正在庫分析表はエクセルだけで動きます。複雑なシステムは不要です。
用意するデータはたったの3種類です。特別なデータは不要です。
会社にある保存してあるデータを使えば、誰でも簡単にすぐ分析ができるようになっています。
使い方
使い方の概略をご説明します。
詳しい使い方は、分析表に同梱しています。
必要なするデータ
在庫回転日数を計算しますので、次\の3つのデータを必ずご用意ください。
- 期首在庫数
- 期末在庫数
- 期間中出庫数
期首、期末は1年間でなくてもかまいません。
期首日と期末日は自由に設定できます。
例えば、9月1日~9月30日までの1か月間の在庫回転日数を計算することも可能です。
その場合、次のようになります。
- 期首在庫:9月1日の在庫数(ただし、まだ9月1日の出庫が始まる前の在庫数)
- 期末在庫:9月30日の在庫数(ただし、まだ9月30日の出庫が終わった時点の在庫数)
- 期間中出庫数:9月1日~9月30日までの出庫数
標準適正在庫日数の設定
A判定の上限にする標準適正在庫日数を設定してください。
B判定の上限にする在庫日数は、A判定の何倍にするかというかたちで設定してください。
上記の例では、A判定を20日で設定しまし、その2倍の40日がB判定となっています。
C判定はB判定の上限値を超えたものが対象になります。
単価の設定
単価は設定しなくても使えますが、単価を設定すれば金額系の結果が算出できます。
個別適正在庫日数の設定
品目によって、適正在庫日数を個別で設定したい場合は、こちらに日数を入力してください。
なお、B判定の上限日数の係数は、標準在庫日数で設定した係数が適用されます。
分析結果
分析結果は、明細と集計で表示されます。
適正区分でフィルタをかけて、対策しなければいけない品目を絞り込んでください。
対象が多い場合は、在庫金額や回転日数でソートするなどすると、優先度付けやすくなります。
なお、判定DとSは在庫回転日数が計算できないため判定不能となります。
集計
集計は、適正在庫判定表とグラフ、そして在庫金額の判定ができます。
適正在庫判定集計表
適正在庫判定がそれぞれ品目数と在庫金額でわかります。
標準適正在庫比率表(グラフ)
適正在庫判定集計表をグラフ化したものです。判定結果がビジュアルでわかります。
適正在庫金額判定表
会社全体としてみた時に適正在庫になっているかどうかを判定します。
また、期首在庫に対して、期末在庫が減ったかどうか?
仕入金額や出庫金額もあるので、金額目標値を設定して改善を進めることもできるようになっています。
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