在庫管理システム導入の教科書とは?
在庫管理の教科書05「絶対に成功するシステム導入」は、
在庫管理アドバイザーの実際の経験を基に、システム導入を
成功させる秘訣をまとめた教科書です。
システム導入の難しさを痛感した2つの改善プロジェクト
在庫管理システムや生産管理システムは、会社の基幹に関わる
システムのため、帳票管理やスケジュール管理などのシステムに比べると
導入が難しいです。
現場改善プロジェクトとシステム入れ替えプロジェクトの
2つのプロジェクトで大変な想いを経験し、システム導入の
あるべき姿を痛感しました。
現場改善プロジェクトでの失敗
生産改革のために改善コンサルタントを招き、仕組みの改善を
しようと試みましたが失敗しました。
原因は、当時使っていたシステムとコンサルタントが提唱した仕組み
が全く異なっていた事です。
コンサルタントは、現場改善の事は詳しいのですが、畑違いの
システムの事は全く分からないため、一切提案できません。
システム入れ替えプロジェクトでの失敗
システムの維持コストの低減を目的として、入れ替えプロジェクト
を行いました。システムは導入されましたが、導入が過ぎて数年経った
今でも現場の混乱は収まっていません。
原因は、現場の生産の仕組みとシステムに搭載された機能では
実現できないことが多くあったため、システム外でやらなければいけない事
が増えてしまったためです。
システム会社は、「システムの仕組みの通りにやればできます」と一辺倒。
しかし10年以上やってきたやり方を現場がいきなり返ることはできません。
システム導入の現状
「在庫管理110番」は、システム開発会社ではありません。
では、なぜ在庫管理システムの開発に踏み切ったのか?
それは、相談者から聞いた在庫管理システムの現状が
あまりにもひどかったからです。
多額のお金をかけ、時間をかけ、手間をかけた
にも関わらず失敗する。
この現状を何とかしなければいけない。と真剣に考えました。
在庫管理システムを導入した74%の会社が不満を抱えている
導入が成功しても安心できません。
中部経済新聞に掲載された「中小企業の在庫管理システム利用実態調査」
によると、在庫管理システムを導入した企業のうち74%が不満を抱えています。
つまり、導入したシステムが満足だったと自信を持って
言える会社は、たったの約25%。
わずか4社のうち1社しか成功しないのです。
職業柄、在庫に関する相談をたくさん受けます。
システムの話も良く出てきます。
- 80%以上の機能を使っていない
- システムでできないことを仕方なく手作業でやっている
- 数千万円かけて導入したシステムを使っていない
- 過去の3回、システム導入に失敗している
それは、導入後に75%以上の会社が不満に思っているというデータからも
明らかです。
システム会社は導入実績をアピールしますが、
導入実績とそのシステムにお客が満足したかどうかは
別問題です。
絶対に成功するシステム導入に込めた想い
現場改善コンサルタントも、システム会社も結局は外部の人です。
お金をもらえれば、それで終わり。「あとは、会社で頑張ってください」
です。
困るのは、会社で実際に働いている従業員です。
改善にもシステム導入にも、大きな時間を割くことになります。
忙しい仕事の合間を縫って、プロジェクトに参加しています。
せっかく時間をかけたのであれば、
システム導入は絶対に成功してほしいというのが私の想いです。
システム導入には正しい手順がある
しかし、残念なことにシステム導入は何度も経験できること
ではないので、間違った認識によって進められています。
今回は、教科書の中で絶対に成功するために考え方と
手順をご紹介しています。
絶対に成功するシステム導入の内容
システム導入を成功させるために必要な知識を
必要な分だけギュッとまとめました。
- はじめに
- システムの導入を100%成功に導く方法
- 「在庫管理110番」が考えるユーザーに最良のITシステム導入
- システムは道具である
- システムに合わせるか、ユーザーに合わせるか
- システム導入は改善ありき
- ITシステムを知る
- ITシステムとは何か?
- ITシステムの教育者は使い手である
- ITシステムができることを理解する
- システムができない事を理解する
- システムを導入するメリット
- 客観的な判断ができる
- 仕事を縛る
- スピードアップ
- データを武器にする
- システム導入はなぜ失敗するのか?
- システムの導入で失敗する理由
- システムを導入することが目的になってしまっている
- 経営層がシステム導入に関わっていない
- 納期を優先している
- 見積もり優先
- システムを理解していない
- システムに一度に多くを求めすぎる
システムに既存業務を詰め込み過ぎる - 要件定義段階で漏れがある
- 日本と海外のシステムに対する考え方の違い
- 業務重視とシステム重視のシステムの特徴
- システム重視システムの特徴
- 業務重視のシステムの特徴
- ITシステム導入を成功させる秘訣とは?
- システムと業務改善の関係
- 業務改善は流れの改善
- 業務フローを書いてみる
- 業務改善するポイント
- 新しい仕事が増えて当然
- 専門家の助けを借りる
- これまでの習慣や常識は捨てる
- 在庫管理システムのあるべき姿
- 在庫管理の3つの制約条件
- 在庫管理システムが目指す最終形態
- 在庫管理と会計管理
- システムとはITではない
- システムの選定
- システムの開発の特徴
- ウォーターフォールモデル
- スパイラルモデル
- アジャイルモデル
- 業務系システムに向いた開発手法とは
- システムのコスト
- データの保管場所
- 銀行がクラウドサービスを導入している
- 自社サーバー運営のコスト
- サーバーの管理者について
- 自社サーバー運営のリスク
- データはクラウドサービスを利用すべき
- クラウドサービスへの不安は、飛行機事故を気にするようなもの
- 失敗なくシステムの導入を成功させる手順
- 何をシステム化するかを決める
- マスターの設計
- 必須入力と入力制限
- マスターの登録方法
- 他システムのとつながり(既存・外部)
- システムの運用
- システム運用直後に伴う混乱をどう乗り越えるか?
- システムの成長
- システムの運用が崩れ始める瞬間を知っておく
- カスタマイズを実施する
- カスタマイズのコスト
- システムはいつ完成するのか?
- システム化によくある反対意見
- 忙しいからシステムを導入できない?
- 成長する在庫管理の特徴
- 言われた通りに開発しない
- あえてすべてをシステム化する必要は無い
- 導入のサポートが可能
- 他のシステムとの違い
- 終わりに
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承っています。
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