転注対策としての新規販路開拓
中小企業にとって、最も恐ろしいのは、販売先に別のメーカーに発注を出されてしまう転注(取引終了)では
ないでしょうか?
大口顧客からの注文が突然無くなる、あるいは徐々に減ってしまうこともあり得ます。
転注される原因は様々あります。
- 他社と比較して価格が高い
- 他社と比較して品質が悪い
- 他社と比較して納期が遅い
- 他社と比較して対応が悪い
- 販売先からの設計変更要求に対応できない
- 販売先の製品の取り扱いが終了した
そのようなことが起こらないようにQ(品質)・C(コスト)・納期(D)
を常に磨き続けて改善しなければいけません。
改善を続けると同時に、転注対策として新規販売先の開拓を行うことが重要です。
そのためには、自社の強み・弱みを知っておく必要があります。
その時に役立つのがSWOT分析です。
フジフイルムとコダック
新規販路開拓で、この2社の事例を知っておいても損はありません。
どちらもフィルムメーカーですが、コダックは倒産してしまいました。
コダックはフイルムにこだわり続け、カメラのデジタル化に乗り遅れてしまいました。
一方、フジフイルムはフィルムの売上が絶好調の時に、「この先、カメラはデジタル化される」
と予想を立てて、デジタルカメラ時代に追従しました。
さらにスマホの普及によって、カメラが売れなくなる時代になると、フジフイルムは自社の強み・弱みを
丁寧に分析して、自社の技術を生かして化粧品分野に進出しました。(アスタリフトの大ヒット)
大手ですら、常に時代の先を読まなければ生き残っていけない時代です。
中小企業はより過敏になったほうがよいでしょう。
SWOT分析
SWOT分析とは、自社の強みと弱み、そして機会と脅威の4つの要因をできる限り挙げて、それらをクロス分析する
ことで、自社の経営戦略を考えるためのツールです。
強みと弱み
自社の強みと弱みは、次のような項目に
ついて考えます。
主に工場の内部環境について考えるものです。
自社の努力で変えることが可能なもの。
- 人(組織、経営者、従業員)
- もの(設備、在庫、製品)
- 金(資金、資金調達)
- その他(ノウハウ、技術、信用)
例えば、所属する職人の技術が他社に真似できないような
ものである場合は、その職人と職人の持つ技術、さらに製品が
その企業の強みと言えます。
機会と脅威
法律の施行や町の変化、ライバル企業など主に
外部環境によるものです。
自社の努力では変えることができず、合わせざるを
えないこと。今起こっている、または今後起こると
予定(予想)される変化を見ます。
- お客のニーズ
- ライバル企業の強みと弱み
- 国や自治体の政策
- 人口統計
- 街の開発
- 新製品の発売
例えば、ブラウン管テレビの部品を作っている企業に
とって、地上デジタル放送化は生産する製品の終了を意味するため
脅威と言えます。一方で。液晶テレビなどの部品を作る
企業にとっては機会(追い風)といえます。
まずは上記のような4つの要因をできる限り挙げていきましょう。
クロスSWOT分析
次に先ほど挙げた要因をもとに、それぞれを掛け合わせて
4つの問いに答えます。
次のように考えるのが原則です。
- 強みを生かす
- 弱みを補強する
- 機会を利用する(勝ち取る)
- 脅威は回避する
原則にのっとって、4つの要因を次のように
掛け合わせて、クロスSWOTをします。
アップルは倒産寸前だった?
今は飛ぶ鳥を落とす勢いで一時は時価総額が世界一になったアップル社が倒産しかかったのをご存じでしょうか?
倒産を救ったのは、ipodやiphoneという革新的な商品の開発というイメージがありますが、その下支えをしたのが
在庫管理ということをご存じでしょうか?
しかもAIやIoTのような最新の技術を使わずに、地道な改善してアップルを倒産から救いました。
弊社が行っている在庫管理セミナーでは、アップル社が倒産から救った中小企業でもすぐに実践できる
改善技術をご紹介します。
在庫管理に関するお問合せ
新規販路開拓や新たな商品開発などには資金と時間的余裕が必要です。
会社の中で最も資金と時間を使っている在庫管理を仕組み化して、資金的・時間的余裕を作って、
新たな販路開拓・商品開発を行いませんか?
在庫管理に関するご相談・お問い合わせはお気軽に!
ささいなことでもお気軽にどうぞ!