在庫管理110番には、これま500社以上からお問い合わせをいただいています。
特に多い、在庫管理のお悩みトップ3をご紹介します。
在庫が合わない
在庫数の精度は、在庫管理の基本中の基本です。
他にも問題があるかもしれませんが、真っ先に取り組んでいただきたい問題です。
在庫管理110番がコンサルティングを行う場合も、まずその会社の在庫精度を確認させていただいています。
その結果で、コンサルティングの方針が決まるといっても過言ではありません。
在庫精度は最低90%(在庫差異率=10%以下)、できれば在庫精度=95%(在庫差異率=5%以下)を目指しましょう。
実は、在庫が合わないことで、様々な問題が引き起こされています。
在庫が合わないと次のような課題があったり問題が起こっている可能性が高いです
- 在庫金額が多い
- 欠品が多い
- 在庫数は現物確認が当たり前になっている(確認する手間が発生している)
- 出荷ミスが多い
- 残業が多い
- 経営判断が誤る、ブレる(正しい利益や在庫金額が分からないため)
様々なところでムダが発生しており、在庫のムダだけではなく、時間のムダも発生しており、経費も多いはずです。
在庫が合う(在庫精度が高い)メリット
- 在庫金額が減る(余分な発注や生産が無くなるため、自然と在庫金額が減ります)
- 在庫確認が不要になる(在庫確認に使っていた時間が他に使えるようになります)
- 欠品が減る(あるはずなのに在庫が無いが、無くなります)
- 発注の自動化ができるようなる
- 経営判断がスピーディーになり、精度も上がる
【最優先でやるべきこと】在庫精度を把握し、差異をつぶす
在庫精度を上げ、向上させるために最優先でおすすめするのは、棚卸精度の確認および差異の原因をつぶしていくことです。
棚卸をして商品1つずつの棚卸差異率を算出し、差異の原因を1つずつつぶしていくことです。
実際に、弊社がアドバイスさせていただいて取り組みを地道に重ねた結果、棚卸精度を30%(差異率=約70%)という壊滅的な状態から、棚卸精度を97%(差異率=約3%)に改善した会社も実在します。
残念ながら、そもそも自社の在庫精度が分からないという会社も一定数存在しますので、棚卸差異率(在庫精度)を計算することをお勧めします。
棚卸差異率を出す際の注意点は、合算せず個別に棚卸差異率を算出することです。
棚卸には棚卸損(帳簿在庫数よりも、数えた在庫数が少ないこと)だけではなく、棚卸益(帳簿在庫数よりも、数えた在庫数が多いこと)があります。
合算すると、棚卸差異が小さく見えてしまいます。
在庫管理アドバイザーが訪問した会社では、在庫精度が96%(棚卸差異率=4%)と思い込んでいましたが、上記のように個々の商品・部品の棚卸差異率を
見てみたところ、なんと在庫精度は70%(棚卸差異率=30%)しかなかったことが判明、社長は「今までの報告は何だったんだ・・・」と愕然としていました。
在庫管理コンサルティングの現場で、効果を上げた棚卸精度の向上させるノウハウ
欠品が多い・過剰在庫が多い
欠品が多い会社はなぜか過剰在庫も多い傾向があります。
共通点として、
欠品したら困る → 在庫を多めに積む → 売れずに余る → 不良在庫化
といった負のスパイラルに入っています。
在庫金額が多いと会社経営をダイレクトに圧迫します。
在庫が多いと次のような課題があったり問題が起こっている可能性が高いです
- 経費が多い(一般的に在庫金額の10~20%が在庫にかかる経費といわれています。例えば、倉庫、作業員などの給与等・・・)
- 資金繰りの悪化(仕入れた商品や部品がお金に変わらず在庫として滞留する)
在庫金額を減らすメリット
- 在庫関連経費が減る(保管するものが減るため、倉庫や作業員を減らすことが可能です)
- 余裕資金が増える
在庫金額を減らす最も大きなメリットは、余裕資金ができることです。
会社の成長への投資、また従業員の待遇改善(賃上げなど)への原資として活用できます。
【最優先でやるべきこと】在庫の流動性を在庫回転率でモニタリングする
在庫金額が多い会社は、個々の商品・部品の在庫回転率をモニタリングしましょう。
在庫回転率は、在庫管理において、在庫精度の次に重要な管理指標です。
在庫回転率の計算方法と維持、適正在庫への活用方法
自社の適正値を定め、在庫回転率が悪化してきた商品をいち早く察知し、対策を打ちます。
在庫管理110番のコンサルティングでも必ず在庫回転率の確認とモニタリングを行います。
また、既に在庫金額が多い会社は、「赤札作戦」を行い、滞留している在庫をあぶりだします。
在庫管理110番が支援した在庫金額の多さに苦しんでいた会社で、赤札作戦を行い、滞留在庫を廃棄しました。
廃棄の結果、倉庫を1つ解約することができました。
倉庫代は1か月10万円でしたので、まったくつかわないもの(ヘタするとゴミ)にずっとお金をかけ続けていたことになります。
業務の属人化
特定の担当者に聞かないと分からない、在庫の場所は全てベテランの頭の中・・・といったことは起こっていないでしょうか?
いわるるKKD(勘、経験、度胸)による昭和型の業務の進め方です。
業務の属人化が多いと次のような課題があったり問題が起こっている可能性が高いです
- 業務が集中して、残業が増える
- 休まれると業務が回らなくなる
- その人が忙しくなると対応が遅れる・ミスが増える
- 辞められると、他の人ができない
- 高賃金の人が単価の低い業務をやっている(大ベテランが在庫の確認をしている)
業務を誰にでもできるようにするメリット
業務を誰でもできるようにすることは、生産性向上の一番の近道です。
業務を誰にでもできるようにするメリットは次のようなものがあります。
- 他の人でも業務をできるようになる
- すぐに即戦力化できる(教育や習熟が短時間で終わる、ほぼ不要になる)
- 業務時間が短縮する
- ミスが減る
- 高単価の人は、その人の知識や経験に見合ったより付加価値の高い業務ができる
- 繁忙期に単発バイト人材を活用できる
今後、残業規制や賃上げ、さらには人口減少、外国人人材の活用等、昭和型の考え方・働き方では通用しません。
会社のメリットばかりではなく、従業員も働きやすく、休みやすくなり満足度も上がります。
【最優先でやるべきこと】業務の標準化・システムの導入
業務を誰にでもできるようにするためには、標準化が最も効果的です。在庫管理の標準化は、現場と情報に分けて考えます。
現場の標準化は、「整頓」を行うことが、一番の近道です。
整頓とは、在庫の保管場所を誰でも簡単に分かるようにすることです。
また、情報の標準化は、「システム化」が一番の近道です。
業務の属人化が定着している会社は、担当者個人の「エクセル管理」になっていることが多いです。
全てのエクセルを廃止する必要は無いですが、少なくとも「在庫数の管理」は、システムに集約することが必要です。
自社の課題を把握して最優先課題に取り組む
在庫管理の3大お悩みである「在庫が合わない」、「在庫金額が多い」、「業務が属人化している」に一つでも当てはまっていれば、
この記事で取り上げた最優先事項に取り組んでいただければ幸いです。
どの取り組み内容も在庫管理110番の在庫管理アドバイザーが現場で行っていることです。
【無料】最優先で取り組むべきあなたの会社の課題が分かる
しかし、先ほど紹介した3大悩みが同時に発生していて、どこから手を付けたら良いのか分からない・・・
と頭を抱えている方もいらっしゃるのではないかと思います。
そこで、在庫管理110番では、あなたの会社が取り組むべき最優先課題が分かるワンポイントアドバイスを無料で実施中です。
問題チェックシートの16項目に当てはまるものに〇をつけるだけです。
この問題チェックシートは、これまで500社以上の相談やコンサルティングを行った経験から開発した完全オリジナル品です。
ぜひ、あなたの会社の課題を効率良く、効果的に解決するための参考にしてください。
【無料】在庫管理のご相談・お問い合わせ
在庫管理アドバイザーに、直接アドバイスしてほしい!
ということも可能です。
在庫管理110番では、在庫管理の専門家による無料相談を実施中です。
次のようなお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。
- 過剰在庫が減らない
- 属人的な仕組みを何とかしたい
- 問題がありすぎて何からやってい良いか分からない
- 何度も改善に挑戦しているが、すぐに元通りになってしまう、または失敗している。
- 詳しい人がおらず、基本が知りたい