卸売業の在庫管理の問題点と解決のヒント

在庫管理改善支援センターでは、卸売業の経営者からも多く在庫管理について
ご相談をいただいています。

他の業種には見られない卸売業各社に共通する
お悩みがある事に気づきました。

  • 中抜き(中間マージンカット)
  • 販売価格の値下げ交渉
  • 不良在庫

それぞれの問題を見ていきます。

中抜き(中間マージンカット)

中抜きとは、メーカーが卸売業者を介さずに、直接小売業者に販売する流れです。
中抜きをされると、卸売業者は不要になってしまいます。
これまでは、必ずメーカーは卸売業者に卸していました。
それを止めてなぜ、止めてしまうのでしょうか?

卸売業者が存在するということは、必要だからです。
卸売業者が必要とされる従来の機能をまずは見てみましょう。
卸売業者の機能

  • 仕入れと販売
    卸売業の最も基本的な基本機能
    各社メーカーから商品を仕入れて、メーカーに代わって販売先を探して、
    販売してくれます。
    これによりメーカーは販売先を探す必要が無いので、せっせと
    生産に力を注ぐことができます。
  • 小口化と物流
    通常、メーカーは大きなロットしか売ってくれないことが多く、資金力も保管場所も無い小さな小売業者は仕入れられません。そこで、卸売業者がまとめて大量に購入して、それらを小口に分けて、小売業者に売ります。
    さらにメーカー側から見ると、小売業者に直接販売する場合は、梱包と配送の手間が発生しますが、卸売業者に卸してしまえば、1社で済みます。
  • 口座を少なくする
    メーカーが、直接小売業者と取引をすると、たくさんの
    商品が消費者に購入される前の段階でメーカーに代金を支払い、メーカーが次の生産のために投資できるようにする金融機能と、最終的に商品が売れずに代金が回収できなかった場合の危険負担をする機能です。

中抜きされる理由

中抜き流通
これまで、景気が良かったのでメーカーは作ったら売れるという時代が長く
続きました。しかし、今は多品種少量、昔に比べると需要も旺盛ではありません。
海外からも多くの製品が入ってきており、競争が激化しています。
さらに、価格の要求も厳しく利益が出し辛くなっています。

中抜きすることで、メーカーはこれまでよりも少し多めに利益をのせることができます。
小売業者や消費者としても、卸売業者が介さず中間マージンが無くなるので、
価格が安くなるので間違いなくメリットを得られます。

この動きを加速化させたのが、ネット通販です。
インターネットが普及したことにより、メーカーは小売業者や消費者に
昔よりも簡単に売れる仕組みを手にしたことが中抜きがより一層進んだ
理由です。

メーカーだけではなく、農家が農協を介さずに自社サイトで直接販売したり、
直売所で販売しているのも同じです。

販売価格の値下げ交渉

あなたの会社が独占で卸している専売品でもない限り、同じ商品を別の問屋が扱っているということはよくある事です。小売店から見れば1円でも安い方がいいので、価格の安い方に流れていきます。
その結果、卸売業間の価格競争は激しくなります。
結果的に、利益幅が薄くなりどんどん厳しくなります。

不良在庫の増加

卸売業で不良在庫が増やすい理由は2つあります。

1つめは多品種少量化です。
多品種少量化により、卸売業の取扱商品数は劇的に増えました。
さらに、時代の流れが早いので、商品寿命はこれまでよりも短くなります。
これにより売れ残り商品が増えます。

2つ目は仕入れ方です。
製造業の場合は製品を作る場合に材料調達や生産設備、人員など考えることが
色々あるので、簡単に新商品を作れません。
また小売業の場合は、規模にもよりますがバックヤードが狭く、多く在庫を保管
できなかったり、店頭に陳列するので在庫が溜まりにくく、見えやすいです。

しかし卸売業は、売れ行きが悪くなると、とりあえず新商品を探して仕入れます。
そして、売れなくなったら広い倉庫に置いておけます。
新商品を調達しやすく、保管しやすいという一見良さそうな条件が、不良在庫
増やす原因です。

これからの卸売業に求められる在庫管理

これから卸売業が生き残るために意識しなければ
いけないことは2つあります。

  1. 不良在庫対策
  2. 卸売業の立ち位置を有効に使う

不良品対策

企画や営業部門は、商品のラインナップが欲しいので安易な仕入れ
に走りがちです。しかし、売れなかったり、売れ行きが悪くなれば、
もう興味はありません。売れない商品を無理に頑張って売るよりは、
売れそうな商品を仕入れて売る方が楽なので、どんどん商品を仕入れます。

この対策として、
売れ行きが悪くなった商品をリストアップする仕組みを作ります。
その仕組みに最適なのが在庫回転率です。
在庫回転率を使えば、簡単に売れ行きが悪くなった商品を見つける
事ができます。

卸売業の立ち位置を有効に使う

卸売業者はハブになれる
卸売業は、メーカーと小売業者をつなぐハブです。
この立ち位置を活かす必要が今後重要になるとみています。
小売業が不特定多数の消費者に販売するのと違い、卸売業は
取引のある特定の小売業に商品を卸します。

つまり、販売先の状況をつかみやすい立場にいます。

また、同じような商品を扱う同業他社とも多く取引
をしているので、販売の動向もつかみやすいです。

ハブとして機能するためには小売業者のデータが必要です。
小売業者からの発注データではダメです。
なぜなら、安く仕入れるためにまとめ買いとか、月末などの
資金繰りの関係で仕入れを抑えたりしているからです。

つかむべきデータは、実際に売った販売データです。
ただ、簡単に販売データは渡してくれませんよね。

そこで役立つのが、VMIという在庫管理手法です。
アメリカのウォルマートとP&Gで行われ、話題になりました。
実はVMIという在庫管理手法は、日本で300年以上前から行われている方法で
これを応用した仕組みです。

この在庫管理手法を導入すれば、あなたのお客様は、あなたに販売情報を提供する
事を惜しみません。

VMI(現代版富山の薬売り)について詳しく見る

卸売業の在庫管理の改善はお任せください

  • 自社の不良在庫をどうにかしたい
  • 取引先からの値下げが厳しすぎる
    と言ったことでお困りの卸売業者様は
    まずはお気軽にご相談ください。初回相談は無料です(予約制)。