在庫管理の流れ

今回は在庫管理業務の流れとそのポイントを解説します。

在庫管理はたった3つの流れで成り立っています。

それは、入庫・在庫・出庫です。
在庫とは、入庫したものが出庫されていない状態です。

在庫=入庫-出庫

つまり、流れが止まったところに在庫は発生します。

在庫をほぼゼロにする方法が2つあることをご存知でしょうか?

1つ目は、止まらないような流れを作ること。(停滞を生まない)

2つ目は、注文を受けてから発注、生産をすることです。

トヨタ生産方式では、「かんばん」というツールを使い、必要なものを必要なだけ発注・生産する

仕組みを持っています。

また、仕入先には1日に何回にも分けて部品を納入させることで、入庫した部品がすぐに

生産現場に払い出されて、すぐに生産に使えるようにしています。

こうすることで、部品在庫はほぼゼロになります。
しかし中小企業では、このような運用は難しいので、入庫と出庫を適度にコントロールするような
在庫管理を行うと、うまくいきます。

在庫管理で在庫をコントロール方法は、入庫・出庫のたった2つのみです。

入庫をコントロールする方法

入庫をコントロールする方法は、たった1つしかありません。

それは、発注です。

中小企業は、出荷よりも発注のコントロールができておらず、
在庫管理に困ってます。

なぜ、コントロールができないのか?

その理由はほぼ4つに集約されます。

  1. 在庫量が分からない
  2. 安いから買う
  3. 需要予測が無い
  4. 欠品への恐怖

在庫量が分からない

現場に在庫量がどれだけあるか分からない・・・
これが、最大の問題です。

発注とは、足りなくなったものを補う作業です。
「何が足りないのか」が分からないと、やみくもに
発注せざるを得ません。

すると、昔買ったものが倉庫の奥から出てきます。
これを繰り返すうちに、どんどん在庫が溜まります。

決めておいた置き場に置けなくなります。
そして、空いているスペースに「仮置き」をし始めます。
最初は「仮置き」のつもりが、いつの間にかそのままに
なってしまいます。

こうしていくと、あちらこちらに部品在庫が散らばり、
どこに何があるのかがよく分からないという状態にな
ってしまいます。

安いから買う

安い時にまとめ買いをする、
安くするためにまとめ買いをする。

このような買い方をしている工場は多いのではないでしょうか?

安物買いの銭失い

という言葉の通り、必要以上に大量に買うことはあまり好ましく
ありません。

身近な例は、スーパーマーケットでのお買い物です。
安売りなどで野菜を大量に購入し、使い切れずに捨ててしまう。
ということが、よく起こります。

これと同じことが工場でも起こっています。

大量に購入したものの・・・

使い切れずに劣化してしまい、結局廃却。
置き場がなく、雨ざらしにしてしまい、使えなくなり廃却。

品質保持期限があるものや、品質保持の条件があると、
せっかく安く買っても、使い切れなかったらゴミになります。
廃却にはお金も時間もかかりますので、結局損です。

品質保持期限が長いものや腐らないものはどうでしょう?
こちらも問題です。

まず、価値がなくなる(売れなくなる)ことがあります。
身近な例だと、カレンダーです。
カレンダーは腐ることがありませんが、年が変わってしま
うと、まったく売れなくなります。
在庫していても意味がありません。これを陳腐化と言います。

クリスマスの飾りはどうでしょう?
これも売れる期間が限定されていますが、カレンダーとの違いは
おそらく来年も使えるということです。

大量に余ったから、来年まで在庫しておこう。

と、思ったのであればちょっと待ってください。

在庫管理には、見えにくい費用がたくさん掛かっています。

  • 人件費
  • 倉庫代
  • 金利
  • 光熱費
  • 配送費

買いすぎはよくありません。

需要予測をしていない

中小企業の多くは、需要予測をしておらず「勘」に頼っている
ことがほとんどです。
製品を作るために部品を買います。
製品をどれだけ作れば良いかわからないと、部品は「勘」で
買うしか方法がありません。

勘に頼るとどうなるか・・・

間違いなく、買いすぎになってしまいます。

うちの業界は品種も多く、需要が読みにくいんです。

ということをよく聞きます。

その時に、
じゃ、よく出ているものの傾向を教えてください。

というと、「分かりません」または曖昧な返事が
返ってきます。

需要予測をしたらいいのかわからない。

というのが本音ではないでしょうか?

確かに未来のことを予測するのは至難の業です。

私も会社員時代に発注リードタイムが6か月の
部品の購入を担当していました。

誰に聞いても未来のことは分かりませんが、
手がかりになる情報があります。

それは、過去の出庫(出荷)実績です。

中小企業が需要予測をできない大きな理由が
ここにあります。

過去のデータを取っていないのです。
取っていたとしても、残っているのは書類のみで
エクセルなどでデータ化していません。

まずは、過去の実績をデータ化して見てみましょう。

売れるには必ず理由があります。
これまで売れなかったものがある日突然、売れた!
という場合も、テレビや新聞で紹介されたという理由
があったからかもしれません。

過去のデータを調べて、

  • たくさん売れている時期、
  • たくさん買ってくれるお客様
  • たくさん売れている地域

など、様々な観点からしらべます。

部品を納めている場合

このような場合は、部品を買ってくれているお客さんからの
情報も有効です。企業によっては、生産計画というものを
作っており、それに基づいて部品を調達しています。

お客様にそのデータをもらうか、生産計画から出てくる
部品調達計画(内示)をもらいます。

ただし、内示も100%信用できる情報ではないので、
やはり独自の在庫分析が必要です。

在庫分析に使えるノウハウをまとめたのでご活用ください。

【在庫分析に役立つ記事】

欠品を恐れる

欠品を恐れてしまい、「過剰発注→過剰在庫」となる
ケースは多いようです。
これは、在庫量の把握と需要予測で解決できます。

この2点を押さえ、発注する基準を決めると、

在庫が多い場合は発注を止め、少ない場合は発注をする
という原則に基づいた作業ができるようになり、
在庫が減っていき、欠品も起こりません。

保管をコントロールする

保管のコントロールは簡単です。

それは、5Sの徹底です。
とくに大切なのが整頓です。

整頓は、置き場を決めることです。
置き場の決め方は3定と呼ばれています。

3定の要素

  • 定位・・・決まった場所に置く
  • 定品・・・決まったものを置く
  • 定量・・・決まった量を置く

これさえできれば、間違いなく正しい保管ができます。
整頓について詳しく知りたい

ですが、多くの工場は途中で断念してしまいます。

決まったことを守るためには、管理者の姿勢が必要です。
「ちょっとだけならいいか・・」という考えを改めて
厳しい姿勢で取り組まないといけません。

出庫をコントロールする

出庫のコントロールのポイントは、生産です。
生産が現場任せになっていませんか?

現場任せになると、
現場が作りやすいものを好きなものを好きな
だけ作ってしまいます。

作りすぎと必要な製品が欠品

が起こります。

顧客から注文が来ていないにも関わらず、
製品在庫がどんどん増えていきます。
逆に、顧客から注文された製品を生産しておらず、
欠品になることもあります。

製品在庫の過剰と欠品を2つ同時に防ぐために、
やっておかないといけないのが以下の2点です。

  • 生産リードタイム
  • 生産指示

生産リードタイム

生産リードタイムが分かれば、1日当たりの生産量(生産能力)
が分かります。
会社が1か月でどれだけの製品を生産できるのかも
分かるため、需要に対してコントロールができます。

需要が急増して、生産能力をオーバーする場合は、
事前に生産するという手を打つことができます。

生産リードタイムとは何か?

生産指示

好き勝手に生産をしないように生産指示を出します。
現場は、無駄な製品を作らなくなるので製品在庫は
過剰になりません。さらに、無駄に働かなくても
良いので無駄な残業も減ります。

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