
ABC分析はエクセルを使えば簡単に算出することができます。
ABC分析は、改善活動では特に重要です。
エクセルで作る方法をぜひマスターしてください。
複雑な関数は一切使いません。
グラフを作ったことがあれば、誰でも簡単にできます。
実務経験豊富なアドバイザー
ABC分析に必要なデータ(在庫削減の場合)
今回は、在庫削減活動に取り組みたいオカモト工業の部品A-Lに
ついて調べてみます。
まずはデータを用意します。
今回は、在庫金額を調べるので用意するデータは、部品の単価と在庫数です。
次に各部品の合計在庫金額を算出します。
計算式(部品単価×在庫数)です。画像をご参照ください。
合計在庫金額が高い順に並び替えます。
並び替えタブを選び、在庫金額を選択し、降順(値が大きいもの順)を
選択してOKを押してください。
並び替えをするとこんなかたちになります。
在庫金額の大きなものから順番に並んでいるのがわかります。

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累積合計と累積比率を求める
ここからちょっと難しくなります。
難しい関数は使わないので、覚えてしまえば簡単です。
次に、在庫金額の累積在庫金額を算出します。
累積在庫金額は、1つ前の部品までの全合計に自分自身の合計を足したものです。
例えば、部品Fは、部品Lと部品Fの合計です。
その次の部品Gの累積在庫金額は、部品Fまでの累積在庫金額と部品Gの合計になります。
最後の部品Jまで足すと、部品Lから部品Jまでの総合計になります。
累積比率を算出します。
累積比率の計算方法は、各部品の合計金額を合計金額の総計で割ったものです。
ここまでの作業でデータは出そろいました。
グラフの作成
累積金額が算出できたら、棒グラフを作ります。
いらないデータを削除していきます。
残すデータは、在庫金額と累積比率です。
それ以外のデータは全て削除して下さい。
在庫金額と累積比率のグラフを2軸設定にして分けます。
累積比率を選択して、使用する軸を第2軸に変更します。
さらにもう一度、累積比率を選択して、今度は「系列グラフの種類の変更」をクリックします。
グラフの中から折れ線を選びます。
ほぼできあがりました。
あとは、第2軸の表示を調整します。
第2軸の「軸の書式設定」を選択します。
第2軸の最大値を1に、表示形式をパーセンテージに
変更します。
完成です!
このグラフから分かるように、部品Lが全体の在庫金額の70%を占めています。
単価が一番高い部品Jの占める割合は、在庫金額の1%くらいです。
改善活動を行う場合は、部品Lをターゲットにして行います。この改善が成功するとかなり効果が出ることが予想できます。
金額だけではなく、営業の成績や機械の効率など様々なところで
ABC分析を使うことができます。
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