Zチャート
在庫管理についてどんなことでもお答えします
Zチャートは3本の折れ線グラフで構成されています。
- (A)分析したい各月のデータ
- (B)分析したい各月のデータの累計
- (C)過去からの移動合計データ
各月のデータだけでは分かりづらい、売上の増減や傾向などが一目でわかるグラフです。
Zチャート用のデータの作り方
Zチャートの作り方を解説します。
上記の折れ線グラフは次のデータからできています。
このデータでは、1年分のデータを分析しています。
Zチャートでは分析したいデータの2倍のデータを用意しなければいけません。
例えば、1年分のデータを作る場合は、2年分のデータを用意します。
3本のグラフの作り方を説明します。
(A)のデータ(青色)
単純に分析したい各月のデータを折れ線グラフ化したものです。
(B)のデータ(赤色)
は累計値なので、前月との合計を足していきます。
例えば、
201408のデータは50、累積合計も50となりますが、
201409の累計は50+21=71となり、
201410の累計は、50+21+57=128となります。
(C)のデータ(緑色)
過去1年分のデータも使って作成します。
例えば、201408の移動合計は、
201309~201408の各月の出庫数の合計です。
201501の移動合計は、
201402~201501の出庫数の合計です。
つまり、各月の過去1年分のデータの合計値です。
各月の移動合計については、移動合計のデータ元
にそれぞれの月がどの移動合計が必要かを記載しています。
(A)~(C)の3つのデータをグラフ化すると図のようになります。
完成時に、(B)と(C)の値が重なっていない場合は、どこかで計算ミスをしてますので、
再確認してください。
Zチャートの見方
Zチャートのどこを見れば良いのか?
それは、(C)の移動合計のデータです。
- 右肩上がり・・・増加傾向になっている。
- 右肩下がり・・・減少傾向になっている。
- ほぼ水平 ・・・昨年とほぼ同じ傾向
今回、例にしたZチャートを見ると、
(C)のデータはやや右肩下がりになっています。
これは、今年の出庫が減少傾向にあることを
意味しています。
このように、Zチャートを見れば対象データの
傾向の比較が可能になります。
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Zチャートの弱点
Zチャート分析は、ある程度長い期間のデータが必要です。
新製品などにはZチャートが適用できません。
繰り返し生産をしている製品では有効な手段です。
毎年、新製品を販売している工場では不向き
かもしれませんが、顧客や品種などのセグメント分析
には使える手法と言えます。
見た目は特殊な印象を受けますが、作り方は
とても簡単なのでぜひチャレンジしてみて下さい。
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