適正在庫管理

適正在庫管理

現状在庫管理の次に行う適正在庫管理とは、
欠品も減らし、不良在庫余剰在庫も減らす
会社の適正在庫量を維持するための改善です。

現状在庫管理による土台作り

現状在庫管理をしっかりと行うことで、
在庫を正しく扱う土台作りと適正在庫をしるための
在庫の動きや流れを知ることができました。

これらは全て適正在庫管理を進めるための土台になります。

在庫レベルや業務の基準やルールを決めて、
それらに基づいて行動し、維持改善していく
在庫管理の事です。

在庫管理の基準を決める

適性在庫管理では基準作りを最も大切な工程と
捉えています。

管理状態の悪い工場は、基準がありません。
基準が無いということは、「何が良くて、何が悪いのか」が
誰も分からないという状態です。
管理の最大の目的は良い状態の維持です。
基準がなければ、何を管理すればいいのかも何が良い状態なのか
もわかりません。

基準を作れば、

  • 良いか悪いか
  • 多いか少ないか
  • やって良いのか悪いのか

といった判断ができるようになります。

基準を作るためには、「根拠」が必要です。
そのためには現状の把握が必要です。
第一ステップの現状在庫管理があります。
現状在庫管理について詳しく見る

どうやって基準を決めるか?

最終的な目標は全在庫の基準作りです。
しかし、一度に全ての在庫について取り組むのはできません。
中途半端な成果で失敗するのが目に見えています。
在庫削減活動が失敗する大きな原因です)

まずは対象の絞り込みを行います。

適正在庫管理を始める対象を決める

工場の生産品目は多岐にわたります。
一度にすべての品目の改善を進めるのは生産に支障をきたし
かえって逆効果になります。

取り組みの費用対効果の高い対象から優先順位を付けて
的を絞って取り組む必要があります。

絞り込みに使う手法がABC分析です。

ABC分析は、金額、時間、数量など対象を問わず
様々なものに適用可能です。

一般的には、費用対効果を考えると在庫単価や
在庫金額(数量×単価)が大きな在庫を対象にします。

在庫分析の注意点

在庫分析は、やりだすと果てしなく続けることができます。
研究や実験ではないので、止めどころがとても大切です。

目標を立てて、過去の経験も踏まえてある程度、
取り組む対象の当たりをつけることが実務的です。

判断の統一

基準を決めて次の取り組むのが判断の統一です。
工場でよく起こりがちなのは、「判断できる人が一人しかいない」
ということです。
その人が休みだったり、不在の場合は判断ができずに作業や
生産などがストップすることさえあります。

一番最悪な状況は退職です。
その瞬間から判断ができなくなります。
今まで積み上げてきたものは崩れ、工場は混乱します。

基準作り、判断の統一はそのようなリスクの回避にもなります。
基準があれば、それに従って行動するのみです。

その際には基準を決めた理由や根拠を明確にしておかなければ
いけません。

基準の見直し

工場の操業は、市場の状況により日々変化します。
それに応じて基準を見直さなければいけません。

理由や根拠を明確にすると、基準が現状に合っているかどうか
が分かるようになります。それを基に各人が判断をし、提案や
改善ができるようになります。

基準は見直すためにあるものです。

時間を読む

適正在庫量を知るうえで最も大切なのが時間です。
どんなに難しい公式よりもきわめてシンプルかつ明確な
答えが時間にあります。

在庫管理ができているかどうかを見るとき、
真っ先に私が質問をすることがあります。

それは「在庫日数」です。

在庫日数を理解している工場は、在庫管理が1歩リード
していると言っても過言ではありません。

適正在庫基準の維持

会社でよく行われるプロジェクトがいつも失敗する
理由がここです。
改善プロジェクトの発表会で、成果を発表すると
だいたいいつも全てそこで終わってしまいます。

徐々に効果が薄れ、いつの間にか元通りになります。
最悪の場合は、無理やり成果を出し、工場の生産が混乱
してしまうこともあります。

こういうことが起こる理由は2つあります。

  1. 改善で決まったことを途中で止めてしまう。
  2. 上司や幹部が無関心になってしまう。

どちらも悪いのですが、やはり上層部が無関心
になるのが一番の問題です。

コンサルティング期間中は、決まったことを
やっているかどうかを必ずチェックし定着を
図ります。

維持することにはもう一つの狙いがあります。
改善には終わりがありません。
基準を維持をしていと、
「いつもと違うな」
「おかしいな」
と思うことが必ず出てきます。

ここがポイントです。
維持を続けていると基準を常に気にするように
なります。そうすれば、ちょっとした違いにも
気づくようになります。

基準を作り、維持・改善を進める
定着し、「それが当たり前」の企業文化にまで
育て上げるのが在庫管理110番が目指す真の
適正在庫管理です。

仕組みづくり

適正在庫を決めて、基準ができると
やって良いか悪いかという判断が明確に
なります。
そうすれば、業務の手順を作ることができます。

今まで長年の勘や経験に頼ってきた部分が
数値化されるため、新入社員やパート・アルバイト
も即戦力になります。

熟練の社員は、今まで手を取られていた雑務から解放
されて、より高度で付加価値の高い作業に集中できる
ようになります。

会社の時間当たりの労働生産性が向上します。

難しいITシステムの導入は必要ありません。
まずは、業務内容を理解し、自分たちの手で
仕組みを構築することの方が大切です。

シンプルで誰でも簡単にできる仕組み作りを
実現するためにコンサルティング期間中にお
手伝いします。

適正在庫管理のキモは製造リードタイム

適正在庫は、工場が納期を守るために必要な最低限の在庫量です。
つまり、リードタイム適正在庫を知る大きなカギになります。

工場のリードタイムは次のようになっています。

工場の適正在庫

工場の在庫には材料・仕掛品・製品があります。
そのうち、取り組むと効果が大きいのは仕掛品です。
また、材料や製品は、仕入先や販売先などとの協力や交渉が
不可欠ですが、仕掛品は工場の中だけにある在庫なので、
社内だけで改善を完結することができます。

仕掛品が関係するリードタイムは、製造リードタイムです。
製造リードタイムは工程が増えれば増えるほど
生産工程は複雑にリードタイムは長くなり、難しくなります。

仕掛品の管理が難しいのは、状態が一定ではなく
常に刻々と変化していることです。

他のリードタイムに比べて把握が難しいのが事実ですが、
在庫削減の効果が大きいのも事実です。

その理由は仕掛品の特性にあります。

過剰在庫と欠品が同時に発生

仕掛品は、材料と製品の中間にある在庫です。
作り過ぎは、材料の不足と製品の余剰在庫を引き起こします。

生産バランスが悪ければ、材料の余剰と欠品、仕掛品の余剰と欠品
がすべて同時に起こります。

製造リードタイムさえきちんと管理できれば、全体の在庫レベルの
コントロールがかなりうまくできることが分かります。
製造リードタイムをコントロールする

製造リードタイムを短縮する場合

仮に製品の製造リードタイム短縮を目標として
掲げた時、どの製品を対象として、どこの工程を
優先的に改善する工程を決めたい場合は、次のよ
うに分析を進めます。

全製品の製造リードタイムの算出

ABC分析

対象の製品決定

製品の各工程の製造リードタイムの調査

ABC分析

対象工程の決定

対象工程の仕掛品製造リードタイムの算出

対象の仕掛品決定

といった手順になります。

上記のように、ひとつずつ細かく分解をしていきます。
分析のためにはデータ収集は欠かせません。
対象が細かくなればなるほど、データが必要になります
が、対象が絞られていくため取り組みやすくなります。

改善の途中でやりにくいな・・・
と感じたら、再びABC分析で対象を分解していくのも
ひとつの方法です。

在庫を減らしたい経営者、在庫を減らせと言われた担当者へ

実践すれば90日以内に改善効果を実感できます。
在庫に悩んでいる方にお勧めです。

在庫管理の教科書

適正在庫管理の関連ページ