ハンディターミナルで在庫管理|選び方から導入する際の注意点

ハンディターミナルの選び方のポイント

ハンディターミナルとは、バーコードリーダーやRFIDリーダーを搭載した携帯可能なデバイスで、主に倉庫や店舗で在庫管理や販売データの読み取りや入力端末として使用されます。

ハンディターミナルは、データをリアルタイムで収集し、処理する能力があり、効率的な情報管理を実現します。

 

パソコンと違って小型で持ち運び可能なため、場所を選ばずに作業が行えるのが大きな利点です。

 

また、耐久性に優れているものが多く、工場や倉庫などの過酷な環境でも使用することが可能です。

これらの特性により、多くの業界で広く利用されており、業務の効率化に大きく貢献しています。]

 

この記事では、ハンディターミナルの種類や機能に加えて、実務観点から考えた選び方を解説します。

 

ハンディターミナルとリーダーの違い

ハンディターミナルとリーダー(バーコードリーダーやQRコードリーダー等、ハンディスキャナーともいう。)が混同されることが多いため、違いを簡単にまとめました。

ハンディターミナルリーダー
機能性汎用的なコンピュータ機能を持ち、多様なアプリケーションが利用可能。バーコード、QRコードなどの専門的な読取機能に特化。
操作性マニュアルを読んで覚える必要がある。読み取るだけなので、初期設定さえすれば誰でも使える
データ処理能力データの入力、処理、表示が可能。内蔵ソフトウェアで複雑な処理も実行。データ読取後、他のシステムへのデータ転送が主な機能。
接続性Wi-FiやBluetoothなどの通信機能を備え、ネットワークに接続しデータ交換が可能。基本的には有線接続や単純な無線接続のみ。
ユーザーインタフェースタッチスクリーンやキーボードが搭載されており、読み取りだけではなく入力や情報照会なども可能読み取り機能のみ
1台あたりの価格数万~30万円くらい数千円~2万円くらい
用途の幅物流、小売、製造業など幅広い分野で多機能に対応。主にバーコードやQRコード等の単純な読み取り作業に限定される。

 

これらの違いを踏まえることで、目的に応じた適切な機器選びをしましょう。

ハンディターミナルは多機能であるため幅広い業務に適用できる一方で、リーダーは特定の機能に特化しているため、高速かつ効率的なデータ読み取りが必要な場合に適しています。

ハンディターミナルの主な機能と種類

ハンディターミナルは多様な機能を備えており、業務のニーズに応じて選べる多種多様なモデルが存在します。

基本的な機能としては、バーコードスキャン、データ入力、優先接続、無線通信を通じたデータ送受信があります。

高機能な端末の場合、読み取り可能な種類は以下の通りです。

  • バーコード(一次元コード)
  • QRコード(二次元コード)
  • RFIDタグ
  • OCR(光学文字認識)※手書きの文字を認識して読み取れる機能

用途に応じて選択しましょう。

耐水性や耐衝撃性を備えたモデルもあり、現場の環境に合わせて選べるため、非常に実用的です。

ハンディターミナルは環境と業務内容を基準に選択する

ハンディターミナルを選択する際には、使用する環境と業務の内容を考慮することが重要です。

例えば、

  • 屋外での使用を考えている場合は、高い耐久性と視認性の良いディスプレイを持つモデルが適しています。
  • 処理するデータの種類(写真や動画を保存する等)によっては、高機能で大容量のモデルが必要になることもあります。
  • 一日中使用する場合はバッテリー寿命も重要な選択基準です。

最後に、将来的なシステムのアップグレードや互換性も考慮して、長期的に使用できるモデルを選ぶことが望ましいです。

有名なハンディターミナルとしてはキーエンスとデンソーウェーブがあります。

 

有名なハンディターミナルを導入すれば業務が効率化されるわけではありません。

簡易的なものや、スマホ型のハンディターミナル、スマホに取り付けて使うものなど様々な種類があります。

 

大事なことは各企業ごとに課題を洗い出し、それを解決するためにどんな製品がいいのかを考えます。

専門的な知識が必要になるため、外部のアドバイザーと一緒に選定する方法もあります。

ハンディターミナルの基本的な操作方法

読み取り、入力、送信の3ステップを繰り返す操作となります。

ハンディターミナルの操作の流れ

  1. 読み取り:ハンディターミナルの操作の基本はバーコードやRFIDタグをスキャンしてデータを読ります。
  2. 入力・編集:タッチスクリーンやキーボードを使ってデータの入力や編集を行います。
  3. 専用のソフトウェアを利用して無線LANやBluetoothを通じて他のシステムと同期することが可能です。(モデルによっては、wifiやBluetoothなどで自動で同期します)

操作方法はやや複雑なため、マニュアルを読み込む必要があります。

ハンディターミナルを利用した在庫管理の2つのメリット

ハンディターミナルは在庫管理において非常に効果的なツールです。

在庫管理は、他の間接業務よりも現場作業も多い業務です。

たとえば、入庫作業(仕入れ、検品)、ピッキング・荷揃え、販売・出荷作業等の在庫データの動きが伴う現場作業があります。

 

データの即時性、リアルタイムの把握

スキャン機能を使用して商品の入出庫を瞬時に記録し、連携機能を使って基幹システムやデータベースに即時にデータを反映できます。

そのため、リアルタイムで在庫の正確性が保たれます。

 

さらに、リアルタイムで在庫情報を把握できるため、必要に応じて迅速な発注や在庫調整が行えるため、過剰在庫や品切れのリスクを大幅に減らすことが可能です。

 

入力や転記の手間を省く

また、わざわざパソコンまで行って入力したり紙に書いたものを転記する手間も省けることも見逃せないメリットです。

在庫反映のタイミングによっては、発注を逃して欠品することもあります。

また、入力・反映を忘れてしまうこともあるため、在庫狂いのリスクも高いです。

 

ハンディターミナルを使った効率的な在庫管理は、在庫精度、生産性向上、コスト削減、顧客満足度の向上に直結します。

ハンディターミナル導入の4つの注意点と問題

ハンディターミナルは多くの利点がありますが、いくつかの問題も存在します。

 

教育

リーダーと違って、入力や編集などの機能を備えているため、ある程度教育によってハンディターミナルの操作に慣れる必要があります。

 

耐久性

特に過酷な環境下では、耐水性や防じん性を備えた端末であったとしても故障しやすいです。

定期的なメンテナンスや交換が必要になることがあるので、その費用もランニングコストとしてみておいた方が良いです。

 

インターフェース

手袋をして操作する場合は、タッチパネルではなく、ボタン式の方がよいでしょう。

画面タッチに対応している製品もありますが、精度や操作性に難があります。

 

セキュリティ

セキュリティの問題も挙げられます。

OSが古かったり、設計思想の古いハンディターミナルが今でも使われています。

機密データを扱う場合、不正アクセスやデータ漏洩のリスクを考慮する必要があります。

高度なセキュリティ対策が求められます。

これらの問題に対処するためには定期的なシステムのアップデートが重要です。

 

令和のハンディターミナルは一味違う

令和時代に入り、ハンディターミナルは更なる進化を遂げています。

より高度なデータ分析と予測が可能になり、作業効率が大幅に向上しました。

また、IoT技術の活用により情報共有がよりスムーズに行われるようになっています。

リアルタイムでの業務調整や迅速な意思決定が可能になります。

これにより、企業の生産性の向上に貢献しています。

スマホがハンディターミナル代わりになる

在庫管理110番のおすすめは、スマホをハンディターミナルの代わりとして活用することです。

 

スマートフォンの普及に伴い、ハンディターミナルとしての役割も変化しています。

普段使っている端末のため、操作が直感的で使いやすいです。

多くのスマートフォンには高性能なカメラやセンサーが搭載されています。

専用アプリをインストールすることで、スマホがバーコードスキャナーやデータ収集ツールとして機能します。

これにより、小規模なビジネスでも低コストで在庫管理システムを導入することが可能になります。

ハンディターミナルの機能を手軽に利用できるようになっています。

スマホアプリではハンディターミナルのみの利用にとどまりません。

スマホ上で最新の在庫を確認できるようになります。

入出庫の履歴を追うこともできるようになります。

 

そのため、ハンディターミナル以上の使い方ができるようになります。

常にミニシステムを持ち歩いているイメージになります。

在庫管理アプリは無料から使えるスマホアプリ「MonoC(モノシー)」があります。

 

簡単に機能を説明しますと、

  • バーコード・QRコードの読み取りに対応
  • 商品の画像の登録ができる
  • 商品の特定をテキスト+画像で誰でも簡単に特定できる

MonoC(モノシー)の公式サイト

在庫管理システムと組み合わせる

ハンディターミナルで足りない部分を在庫管理システムと組み合わせることもおすすめです。

ハンディターミナルと在庫管理システムを組み合わせて使う

ハンディターミナルは、主に現場で実施する作業に使います。たとえば、仕入れの検収、ピッキングや出荷の処理、さらに棚卸作業等、いちいちパソコンで入力すると手間のある作業に使うと便利です。

在庫管理システムは、現場でやる必要のない作業に使います。例えば、発注登録、指示書の作成、データ分析や集計の際に使用します。

 

システムを適材適所で使い分けることによって、自社の業務に合った柔軟で効率の良いシステムを構築できます。

成長する在庫管理システム

成長する在庫管理システム

成長する在庫管理システムは、在庫管理110番が開発した在庫管理システムです。

コンセプトは使い切れるシステムです。

導入した機能を100%使える状態にすることで、自社に必要な機能だけなので、シンプルで誰でも使え、低コストを実現できます。

例えば、生産指示や生産管理機能を搭載することも可能です。

 

実務を経験したものとして、そして在庫管理の専門家として、不満を解消するために作った在庫管理システムです。

成長する在庫管理システムの特徴や詳しい機能はこちらからご覧ください。

 

【無料】在庫管理アドバイザーに相談する

在庫管理110番では、在庫管理アドバイザーに無料で個別相談できます。

どんなハンディターミナルが良いのか、スマホだけのシンプルな在庫管理をするのが良いのか、それとも在庫管理システムと組み合わせたほうが良いのか・・・

そもそも、在庫管理システムを構築する前にやるべきことがあるのか・・・等々、なんでもご相談できます。

些細なことでも遠慮なくご相談ください!

 

 

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