3現主義
3現主義とは、「現場」、「現物」、「現実」の3
つの「現」のことで、
現場第一が第一、課題や問題は現場から起こっている
現場を知らなければ、問題解決はできないという
考え方から起こっているものです。
- 現場
現場に行く - 現物
自分の目で確かめる - 現実
現実を自ら知る
経営者が現場を知らない
経営者や管理者はしばしばこの3現主義を忘れ、
現場に全てを押し付けようとします。
その最たるものが在庫削減です。
決算書や経理データの金額だけを見て、
在庫を減らせ!
という指示を出します。
必要な在庫であると説明をしても聞く耳を
持たないかもしれません。
なぜなら、現実を知らないからです。
よくあるのは、コスト削減と言って
購入量を増やし、在庫を急増させるケースです。
たくさん買うと単価は下がるため、安くなったと
思われがちですが、実際には在庫日数が増えるので、
余分なお金が掛かります。
在庫管理にかかる費用は、在庫金額の約15%と
言われています。
IT・コンピュータ主義
ITが発達して、管理が非常に楽になりました。
その反面、パソコンの画面だけを見て現場を見ない人も
増えています。
パソコンの画面で100個という数字を見ても大したこと
はないですが、実際に現場に出て、山積みになった在庫
を見るとどう思うでしょう?
IT・コンピュータに頼りすぎると、現場が分からず、
問題が見えなくなってしまいます。
コンピュータは仕事をブラックボックスにしてしまう
こともあります。
効率を上げるためにITを導入するのは賛成ですが、
コンピュータを使えば効率が良くなる
と安易にお考えであれば、お勧めできません。
私はフィリピンの工場で、コンピュータばかり見ていて
現場を見ず、在庫管理に失敗した事例を知っています。
(海外は事務と現場の隔たりが大きい)
その際には、現場で現物を見る仕組みを作り、
改善しました。
3現主義は非常に大切です。
在庫改善をする時も、まずは現場を見ます。
そして、現実を正確に把握することからスタートします。