在庫管理システムツールを導入する際、どうしてもコストが発生します。
しかし実際に効果があるのかは、使ってみないとわかりません。
パフォーマンスが想定よりも低い場合は、コストの無駄になります。
こういったリスクを避けるために注目されているのが、無料で在庫管理ができるツールです。
費用が発生しない在庫管理システムツールだからと言って、「安かろう悪かろう」ではありません。
在庫管理に必須の機能を搭載している、オススメのツール4選を在庫管理のプロがまとめてみました。
①在庫管理表(エクセル)
②在庫管理ソフトの無料プラン
③在庫管理アプリの無料プラン
④在庫管理システムの試用
無料の在庫管理ツールを使用するメリットは、以下の通りです。
□コストが発生しない
□お試しができる
□比較ができる
一方で、メリットばかりではなくデメリットは当然あります。コストがかからないゆえの注意点を挙げておきます。
□セキュリティ対策が脆弱
□人件費は発生している
□専門家のサポート・アドバイスがない
補足としてツールによりますが、期間限定のサービスもあります。
ここでは各ツールの特徴や具体的な導入におけるポイント、使用時の注意点についても解説していきます。
目次
1.無料の在庫管理システムツールまとめ
無料で在庫管理ができるツールには、おもに以下の4つがあります。
- 在庫管理表(エクセル)
- 在庫管理ソフトの無料プラン
- 在庫管理アプリの無料プラン
- 在庫管理システムの試用
それぞれの説明をしていきます。
1-1.在庫管理表(エクセル)
Microsoft Excel(エクセル)を使用すれば、0円で在庫管理ツールを作成できます。
それほど難しい関数・マクロを使わなくても、自社に合わせた在庫管理表を作ることが可能です。
筆者としては、「VLOOKUP関数」「IF関数」「SUMIF関数」などのエクセル関数をオススメしています。
- 処理日
- 品目
- 入庫数
- 出庫数
- 現在庫数
- 場所
以上の7つです。
簡易なレベルでも構わないのであれば、入出庫が管理できるチェックリストのみでも運用できます。
この7つを必ず押さえることが、在庫管理における基本だと理解した上で、在庫管理表を自作してみましょう。
エクセルの使い方は、こちらをお役立てください。
しかし、在庫管理表の作成には、どうしても作成時間がかかります。
「手間を省きたい」「エクセルが苦手」だという方は、無料でダウンロードできるテンプレートがインターネット上で入手できます。
デザインや機能などは多種多様です。いくつかダウンロードをして、使い勝手の良さを比較してみてください。
在庫一覧、注文残、入庫・出庫管理、引当・引当など、在庫管理に必須の機能が搭載されているテンプレートであれば、問題なく使用できるでしょう。
在庫管理システム110番でも、エクセル在庫管理システムのテンプレートを配布しています。
無料で入手できるので、ぜひご利用ください。
➽フリーのエクセル在庫管理表をダウンロード(使い方も解説)
1-2.在庫管理ソフトの無料プラン
パソコンに専用ソフトをインストールして利用するのが、在庫管理ソフトです。
多くの在庫管理ソフトは、有料で提供されています。
また自社仕様にオーダーメイドする場合は、多額の開発コストが発生します。
☑在庫管理ソフトの導入費用
ただし、無料で使える在庫管理ソフトが一部あります。
無料プランが設定されており、機能や拠点、登録数などに制限が設けられています。
最低限の在庫管理業務であれば、支障はありません。
しかし、複数の拠点や多岐にわたる在庫、自社仕様にしたい機能があれば不十分です。
無用プランではカバーしきれない場合、有料プランへとアップグレードすることもできます。
機能はパッケージ化されているため、自社に必要な機能がそろっているのを事前によく確認しておきましょう。
1-3.在庫管理アプリの無料プラン
スマートフォンやタブレット端末で利用できるアプリケーションです。
在庫管理ソフトと同じく専用のアプリをインストールして使用します。
在庫データの登録や編集、確認をしたり、在庫の写真登録やQRコード、バーコードの読み取りやデータ検索・関連付けをしたりと、スマホで簡単に在庫管理が始められるので人気を集めています。持ち運びやすくて、操作も手軽にできます。
在庫管理アプリでも無料プランが提供されています。
代表格として、クラウド在庫管理アプリ「ZAICO」(iPhone、iPadに対応)があります。
バーコードやQRコード、DataMatrixをスマホのカメラで利用でき、無料プランでは200件のデータまでの保存、データの登録、検索が可能です。
また在庫管理アプリは有料プランでも、リーズナブルな料金で利用できるので安心できます。
「ZAICO」では、月額980円~始められます。
1-4.在庫管理システムの試用
在庫管理システムは、在庫管理を効率化させるために開発されたシステムのことです。
企業の全業務をシステム化する流れは、DX(デジタルトランスフォーメーション)において加速化しています。
とくにパソコンにインストールするのではなく、サーバーにアクセスして利用するクラウド型の在庫管理システムが主流となってきています。インターネット環境さえあれば、どこでも利用が可能です。
クラウド型の在庫管理システムには、「サブスクリプション型」と「フルスクラッチ型」があります。
月々数百円~数千円で利用ができるのが「サブスクリプション型」、自社用にシステムを一から開発するのが「フルスクラッチ型」です。
「サブスクリプション型」は、基本的に初期導入コストはかかりません。月額の使用料金が発生します。中には、一定のお試し期間が設けられていることがあります。これがフリーで在庫管理システムを利用できる方法です。
その間に、有料プランを利用するかどうか検討することができます。「サブスクリプション型」在庫管理システムが在庫管理ソフトや在庫管理アプリの無料プランと違うのは、利用できる期限があるという点です。
在庫管理システムの導入が初めての方は、こちらの完全ガイドをご覧ください。
☑在庫管理システム|導入の完全ガイド(機能・メリット・特徴・注意点)
2.無料で利用できる在庫管理システムツールのメリット
無料の在庫管理ツールを4つ紹介しましたが、コストが発生しないというのは大きな魅力です。
しかし、メリットはそれだけではありません。
- お試しができる
自社に適したツールなのか、どこまでの効果があるのかを実験的に使用することができます。
失敗したとしても、早期に使用をストップすることが可能です。
もし導入コストをかけていれば、このような判断はなかなかできません。
特にはじめて在庫管理ツールを扱う企業は、リスクなく有効性を確かめられます。
また在庫管理担当者は、有料プランの導入を上長や経営者に提案する際、無料ツールによって得られた結果を説得材料として使えるでしょう。
- 比較ができる
在庫管理ツールにはさまざまな種類があります。
無料ツールや無料プランを使って、自社にふさわしい在庫管理ツールがどれなのかを比較しることが可能です。
費用がかかっている場合、導入後にほかの在庫管理ツールに乗り換えたくても、なかなか簡単には移行できません。
このような選択の誤りをしないために、無料ツールが役立ちます。
3.無料の在庫管理システムツールで注意すべき点
無料の在庫管理ツールはメリットを最大限に発揮すべきです。
しかし、無料であるゆえに限界があることは事実。
ここでは無料ツールを導入する際の注意点を説明します。
3-1.セキュリティ対策が脆弱
近年、大きな社会問題となっているのが顧客データの流出、不正アクセス、機密情報の漏えい、ウィルスの感染などです。
無料の在庫管理ツールによっては、セキュリティ対策が万全ではないことがあります。
とくに社内で在庫管理ツールを管理する場合は、セキュリティ対策の専門家を配置することが必須です。
セキュリティ対策がない在庫管理ツールを導入する際は、サイバー攻撃や未知のマルウェアなどから守る環境を整えましょう。
3-2.人件費は発生している
無料の在庫管理ツールであっても、それを扱う人材のコストはかかります。
例えば、在庫管理表の作成やアプリケーションの操作、現場でのオペレーションなど。
会社によっては、在庫管理ツールを使いこなせるようになるための教育に時間がかかり、かえって効率が悪くなるかもしれません。
複合的な視点でコストを考えて、運用をしていく必要があります。
3-3.専門家のサポート・アドバイスがない
無料の在庫管理ツールには、サポート体制が基本的にはありません。
業務に支障が起きた場合、社内でトラブルを解決しなければならないでしょう。
有料ツールであれば、開発会社やベンダーのサポート体制が整っていて、安心して在庫管理ツールを運用できます。
ただし重要なのは、在庫管理ツールが現場にきちんと浸透するかどうか、です。
つまり、ツールだけではなく、ツールが現場で実力を発揮できるようになるためのサポートが求められます。
そこで在庫管理に関する知識やスキルが問われます。有料の在庫管理ツールであっても、在庫管理に精通した専門家が開発したものか、もしくはプロによるサポートやアドバイスを受けられることが肝心です。
4.無料ツールが限界なら有料ツールを導入する
無料で在庫管理ができるツールを紹介しました。
0円というメリットがある一方で、無料ツールには限界があります。
- 無料ツールにはない機能を使いたい
- 自社仕様にカスタマイズしたい
- 事業拡大をしていきたい
- 専門家のサポートを受けたい
など本格的な在庫管理をしたい場合は、有料の在庫管理ツールをオススメします。
無料のまま不便なツールを使うよりも、有料ツールの方がかえってコストパフォーマンスはよくなります。
どのツールでも在庫管理業務を効率化できる可能性はあります。
しかし、導入したからといって、ツールばかりに頼っていては問題は解決されません。
現場でのオペレーションや現品管理を同時に改善していくことがポイントです。
この点を踏まえながら、自社の目的や予算に応じて、もっとも適した選択をしてみてください。
どのツールがふさわしいのかわからない方は、「在庫管理110番」までご相談ください。
在庫管理の専門家が、ベストなソリューションを提案させて頂きます。
5.在庫管理システムなら「在庫管理110番」への相談がおすすめ
在庫管理システムの本格的な導入なら、在庫管理の総合窓口「在庫管理110番」へのご相談をおすすめします。
在庫管理システムの構築から導入、保守まで、専門家が丁寧にアドバイスさせて頂きます。
在庫管理110番は、以下のような強みがあります。
5-1.経験豊富な在庫管理アドバイザー
在庫管理システムはもちろん生産管理、設計変更、発注管理、現場改善、在庫削減などで実績のある在庫管理アドバイザーによる提案が受けられます。
「在庫管理ツールのことを、一から理解したい」
「在庫管理システムを導入すべきか、どうかを相談したい」
「在庫管理システムで失敗経験があり、うまく導入する方法を知りたい」
「在庫管理システムだけでなく、IoT在庫管理や在庫管理アプリなども興味がある」
など、あなたのお悩みにお答えいたします。
5‐2.お悩みに合わせたソリューション
在庫に関する総合窓口として、以下のサービス内容があります。
- 在庫管理システム「成長する在庫管理」
- 在庫管理改善支援コンサルティング
- セミナー・講習
- 在庫管理の教科書
- 現代版富山の薬売り
- 不良在庫の買取
お悩みに合わせた幅広いソリューションを提供しています。
5-3.無料相談(初回のみ・人数限定)
「在庫管理110番」では、無料相談を受け付けています。
これでスムーズに改善を進めた人もたくさんいます。
在庫管理システムはもちろん、ほかの在庫・在庫管理に関するお悩みであれば、どんなご相談でも構いません。
ただし、人気のサービスなので月間4名様までで予約制です。
気になったら、ご連絡をください。
6.クラウド型システム『成長する在庫管理』がおすすめ
企画・開発のコンセプトは、
導入した企業が後悔しない本当に役立つシステム
在庫管理110番では、小規模事業者・中小企業に最適な在庫管理システㇺを提供しています。
在庫管理システムを導入した企業の約75%が不満を持っています。
この現状を変えるために開発したのが、『成長する在庫管理システム』です。
在庫管理のことを知り尽くした専門家が企画しました。
現場での使いやすさを第一に考え、直感的で分かりやすく
誰にでも使えます。
ご興味のある方は、30日間無料でお試しが可能です。
在庫管理システムの導入や入れ替えを検討している方はもちろん、フリーの在庫管理システムや、無料の在庫管理ソフトに興味がある方も、ぜひお試しください。