在庫管理で役立つエクセル関数7選!本当に使える便利な関数だけを公開

在庫管理で役立つエクセル関数

    在庫管理アドバイザー岡本茂靖

    筆者:岡本茂靖(在庫管理アドバイザー、日本物流学会理事)
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    在庫管理110番代表。在庫管理、生産管理の実務経験を経て、瀬戸内scm株式会社を創業。500社以上の相談、コンサルティング実績を持つ。

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    在庫管理アドバイザーの岡本です。

    エクセルには、400以上の関数があります。

    関数を使えば、あらゆる問題が解決しますが、種類がありすぎて何を使ったらよいのか分からないのではないでしょうか?

    そこで、特に在庫管理でよく使う関数まとめてご紹介します。

    なお、今回は合計を求める「SUM関数」と平均を求める「AVERAGE関数」はほとんどの方がご存知だと思うので紹介から除外します。

    もっとも便利なのは、「VLOOKUP関数」です。

    IF関数SUMIF関数も覚えておくべきでしょう。

    まとめ計算や計算結果を整数にしたりロットまとめにしたりと、重宝するエクセル関数だけを、在庫管理の専門家として厳選しました。

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    覚えておくべき関数は3つ

    私が実務の中で、一番よく使っていた関数は、
    以下の3関数です。

    在庫管理でよく使う関数

    1. VLOOKUP関数
    2. IF関数
    3. SUMIF関数

    VLOOKUP関数

    「どの関数が一番便利か?」と聞かれると、一番に挙げるのがこの関数です。

    VLOOKUP関数は、検索条件に一致したデータを抽出してくれるものです。

    表データを縦方向に検索し、値が一致した行の指定した範囲のデータを返します。

    Vlookup関数

    VLOOKUP関数の数式

    =VLOOKUP(検索値,範囲,列番号,検索方法)

    • 検索値:表または範囲の左端の列で検索する値を指定します。
    • 範囲:データを含むセル範囲です。VLOOKUPは、この範囲の最初の列から値を検索します。
    • 列番号:範囲内の左から右への列の数を指定します。
    • 検索方法:オプションで、完全一致(FALSE)または近似一致(TRUE)を指定します。省略された場合、デフォルトは近似一致(TRUE)となります。

    在庫管理表の作成、一覧表の作成、データ入力や集計表など、活用範囲は多岐にわたります。

    入力ミスが激減しますし、効率も上がります。

    在庫管理で使う場合は、一覧表との合わせ技が便利です。

    IF関数

    IF関数は、設定した条件によって処理を変えてくれる関数です。

    この関数を使いこなせるようになると、エクセルの操作の幅が格段に広がります。

    IF関数

    IF関数の数式=IF(A1>=100, "Yes", "No")

    これは、「もしA1が100以上なら「Yes」を、そうでなければ「No」を表示する」という条件を表しています。

    たとえば、価格500円以上の商品時は、「高額品」と表示し、それ500円より安い商品の場合は、「低額品」などと表示することが可能です。

    SUMIF関数

    SUMIF関数は、SUM関数(足し算)の発展系で、条件に合ったものだけを合計することが可能な便利な関数です。

    sumif

    SUMIF関数の数式

    =SUMIF(範囲, 条件, 合計範囲)

    • 範囲:検索したい条件が含まれているセル範囲を指定します
    • 条件:検索したい条件を定義します
    • 合計範囲(オプション):合計したい値が含まれている範囲を指定します。これが省略された場合、範囲引数のセルが合計されます。

    上記の場合は、りんごの個数だけを合計しています。

    計算結果の整数化、四捨五入、切り捨て・切り上げ

    計算結果の小数点を整数に変えたり、小数点を操作したりすることができます。
    ※エクセルの解説書などには、「数値の丸め」と説明されています。

    roundup関数

    特に組立系の製造業の場合は、計算結果に小数が出た時に、整数に直ことが多いのではないでしょうか?

    そこで便利なのが、ROUNDUP関数です。
    この関数は指定した桁数に切り上げ計算をすることができます。

    似た働きをする関数

    • ROUNDDOWN
      指定した桁数で切り捨てる。
    • ROUND
      指定した桁数で四捨五入をする。
    • TRUNC
      小数点以下を切り捨てて整数化する

    計算結果をロットまとめにする

    計算結果をロット単位にまとめたりすることができます。

    部品の発注などでは、発注ロットが存在します。

    例えば、欲しい数量が34個だとしても、発注ロットが50個の場合は発注数は50個の倍数にしなければいけません。

    そういったロットまとめをするエクセル関数があります。

    発注管理表に応用すれば、発注ロット数の計算ができます。

    ロットまとめをするエクセル関数

    ロットまとめするエクセル関数

    ロットまとめを「切り上げ」と「切り下げ」で行う関数をご紹介します。

    • CEILING関数:切り上げする(例:発注ロット数=25の時、 数量が41~49個の場合は、50個に切り上げる)
    • FLOOR関数:切り下げする(例:発注ロット数=25の時、 数量が41~49個の場合は、25個に切り下げる)

    セルを操作する関数

    計算には直接関係しないですが文字列操作関数もとても重宝しました。

    セルに入力した文字列の一部分だけを抽出する関数があります。

    品番の一部分や分類コードを抽出する時に使っていました。

    私はよく、IF関数やVLOOKUPと併用していました。

    MID関数

    これは、文字列の任意の位置にある文字を抽出することができます。

    単独で使う機会はあまりないですが、部品番号や商品コードなどのコードの一部を取り出して分析などに使える関数です。

    MID関数

    上記のように、対象の文字列を選択します。

    開始位置は、対象の文字の左からの文字数になります。
    今回は、末尾2文字を取り出したいので、開始位置は、左から8文字目取り出す文字数は2文字になります。

    MID関数と似たものに、LEFT関数とRIGHT関数があります。

    これはその名の通り、開始位置を指定せずに左や右から文字を指定した文字数だけ取り出すことができます。

    LEFT関数

    セルに入力された文字列の先頭(左側)から、指定した文字数を抽出する。

    RIGHT関数

    セルに入力した文字列の最後(右側)から、指定した文字数を抽出する。

    TRIM関数

    データベースからデータを拾ってくると、「空白」を一緒に取得してしまうケースがあります。
    この無駄な空白をTRIM関数で削除することができます。

     

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    在庫管理にエクセルを120%活かすために知っておきたいこと

    インターネットを見ると、さらにいろいろな関数を紹介しているサイトがたくさんあります。

    私自身、エクセルの達人やマニアではないので、他にももっと素晴らしい方法があるかもしれません。

    ですが、あなたはエクセルの達人になりたいでしょうか?

    もし、なりたいと考えていたとしてもその目的は

    • 普段の在庫管理をより効率よくしたい
    • 集計や分析を簡単にしたい

    ということではないでしょうか?

    決して、エクセルの先生になりたいということではないと思います。

    エクセル職人になるよりも、データの扱い方を知っておいた方が役立ちます。

    なぜなら、エクセルで手間のかかる集計や分析は、データの扱い方を知っておけば、解決できることが多いからです。

    複雑な関数を極力使わずに、無駄な加工を減らして、在庫管理をもっと楽にしませんか?

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