発注点の計算・管理方法|とりくみやすい発注方法の手順|在庫管理110番

発注点とは、在庫が決まった数量になった時に、
「補充せよ!」という指令を出す在庫量のことです。

次のイラストにある黄色の部分が発注点になります。

発注点発注

在庫管理においては、「在庫の補充=発注」であり、以下のことが言えます。

  • 「発注点」=補充のきっかけとなる在庫数のこと
  • とくに発注点を利用した発注方法を「発注点発注」と言います。

例えば、次のように発注点を3個とした場合、在庫が3個になった時点で、発注を出します。

発注点発注

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在庫管理の教科書

発注点発注は、他の発注方式よりも取り組みやすいので、

ぜひ取り組んでいただきたい方法です。

発注方法の中でも、今回は発注点管理の特徴や計算方法、管理方法について、在庫管理のプロがお伝えします。

適切な発注が、適切な在庫管理につながるので、ぜひご活用ください。

発注点管理の特徴

発注方法の分類
発注点方法には、「発注する時期」と「発注量」の組み合わせによって
大きく分けて4つあります。

  1. 発注する時期
    定期 :決まった日付や曜日に発注する
    不定期:何等かのトリガー(きっかけ)で都度発注する
  2. 発注する量
    定量:決まった量を発注する
    不定量:発注時に発注量を決める

4つの発注方法はこちらで難易度順に紹介しています。

☑4つの発注方法と注意点について学ぶ

発注点発注の管理方法は、不定期・定量発注になります。

発注点発注において、発注するトリガーになるのが発注点です。
それでは一番大切な発注点の計算方法を解説します。

発注点の計算方法

発注点は以下の計算式で求めることができます。

発注点=平均使用量×(発注リードタイム)+安全在庫

【注意点】
平均使用量、リードタイムの単位は揃えてください。
単位とは、日、月、年等です。
例えば平均使用量が「日」で計算した場合、リードタイムも「日数」
で計算します。

発注点を決める3つのポイント

発注点を決める要素は

  1. 平均出庫量
  2. リードタイム
  3. 安全在庫

たった3つだけです。
これらの決め方について解説します。

1日の平均出庫量

平均出庫量とは、「1日当たりの使用や販売の数量」です。
需要に大きなばらつきがある場合は、平均値が使いづらいので
中央値などを代用することも検討しましょう。

リードタイム

材料の発注点であれば、発注してから納品されるまでの発注リードタイム
仕掛品の発注点であれば、生産着手から完了までの製造リードタイムが対象になります。

発注リードタイム・製造リードタイムについて、以下の記事をご覧ください。

発注・製造リードタイムとは

☑製造リードタイムの求め方を知る

安全在庫

安全在庫は想定外の変動を吸収するものです。
ここでいう想定外とは、
平均出庫量やリードタイムの変動です。
いつも一定でなく、増減するはずです。

安全在庫はそういった増減を吸収して欠品を回避します。
安全在庫の求め方はこちらを参照してください。

☑安全在庫の計算方法をチェック

発注点発注管理を初めて実施する場合

発注点発注管理に初めてトライする場合は、次の2点を
記録してください。

  • 毎日の出庫数量の記録
  • 発注日から納入日までの日数

安全在庫は上記から計算できるので
特別なデータは不要です。

焦らずにデータをしっかりと確実に
蓄積しましょう。

3つの管理項目の中で一番大切なものはわかりますか?
出庫数量(需要)ではありません。
リードタイムです。

なぜなら、リードタイムは管理可能だからです。
出庫数量(需要)は、お客様次第なのでコントロール
できません。
リードタイムは、仕入れ先や製造ラインが相手
なので、需要を読むより断然ハードルが低いといえます。

まずは標準リードタイムを設定しましょう。

発注点は変動に弱い

発注点発注は、定量発注なので、需要の変化に弱いです。
一度定めた発注点をずっと使い続けることはできません。

市場変化はずっと同じではなく、常に変化するので、
発注点も見直さなければいけません。

安全在庫を増やすという方法もありますが、
それでは単純に在庫が増えるだけなので得策ではありません。

デメリットをカバーするのは、平均出庫数量やリードタイムを見直しましょう。

発注点の見直し方

発注点を見直すタイミングをどう捕まえればよいのでしょうか?
それは、次の2点です。

  • 発注頻度が増えた(減った)
  • 発注頻度(発注間隔が短くなる)

ということは、当初設定した平均出庫数よりも実際の出庫数が増えている
ということです。
私のお勧めは、1~3か月に1回、上記の指標に関係なく定期的に見直すことをお勧めします。特に周期的な需要変動(季節需要)のある商品の場合は、季節の変わり目などに定期的な見直しは必須です。

安全在庫を増やしてしのぐという方法をとっている会社も
あるようですが、これはお勧めできません。

安全在庫はあくまでも平均出庫量とリードタイムの変動を
吸収するためのものなので、想定外の変動に対してのみ働くのが理想です。

発注点はエクセルでもできる

発注点発注は、決まった個数になったら発注する
というシステムなので、専用システムではなくてもエクセルだけでも運用可能です。
発注点発注方式は、しっかりとしたシステム
が必要なMRP方式の発注よりも、中小企業で採用しやすい発注手法です。

もっと極端なことを言えば、システムが無くても運用可能なのが
発注点です。例えば、現場に補充カードを用意しておき「5個になったら発注!」
という記載をしておけば、エクセルが無くても、現場だけで発注点発注を運用可能です。

システムに任せてはいけない

在庫管理システム屋が「在庫を適正在庫にできますよ」というとき、
AIなどの高度なものでない限り、発注点の設定ができるということを
言っているだけです。

在庫管理システムに正しい設定値を登録しておかなければ、
どんなに立派な在庫管理システムでも動きません。

在庫管理システムを設定するのはあくまでも人間です。
それよりも大切なこと(平均出庫数の算出、標準リードタイムの設定)
をまずは優先しましょう。

で在庫管理110番では、在庫管理システムのコンテンツをご用意しています。

在庫管理システムで失敗しないためにも以下の記事をご活用ください。

発注点発注で適正在庫と在庫管理の効率化を

発注点発注が運用できれば、勘による発注がなくなり在庫削減が期待できます。
また、ベテランでなくても発注できるようになるため、発注作業の効率化・
自動化も実現可能です。

発注点発注についてのご質問やご相談はお気軽にお問い合わせください。

発注点に関するお問合せ・ご相談

発注点の設定や運用方法などに関するご質問、ご相談はお気軽に
在庫管理110番までお寄せください。

在庫管理の基本について学びたい方には在庫管理の教科書がおすすめです。
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