在庫管理アドバイザーの岡本です。
商品や資材などの在庫管理は、多くの企業にとって重大な課題の一つです。
在庫管理を適切に行うことで、過剰在庫の減少や在庫切れの解消などさまざまな問題解決につながり、結果として企業の生産性向上につながります。
現在はエクセルで在庫管理を行っている企業もありますが、在庫の管理方法を見直し、スマートフォン向けアプリやシステムの導入を検討する企業が増えてきました。
管理体制を鑑み、洗い出した課題に応じてどのようなサービスを利用するか、検討してみてはいかがでしょうか?
社内システムレベルの在庫管理については、こちら▼の記事をご参考ください。
☑あわせて読みたい!:【2023年】おすすめのクラウド型在庫管理システム9選!
目次
在庫管理アプリ(ストック管理アプリ)とは?
在庫管理アプリとは、品物や製品などの在庫管理業務に特化したツールのことで、基本的には、 pcやスマートフォンなどのOS上で使えるものです。
在庫管理アプリは、商品の入出荷や、資材・原材料の使用数量にあわせて在庫数を増減するなど、在庫管理業務の効率化・簡略化に役立つようプログラムされています。
「事業用」と「家庭用(個人用)」があり、事業用は主に商品・資材・原材料など、家庭用は消耗品・食材などの管理に用いられています。
在庫管理アプリはエクセルでの資料と比較すると使い勝手がよく、初心者でもカンタンに安心して使用できます。
ビジネスのニーズに合ったアプリを選択することで業務の手間を省き、効率的な在庫管理が実現できます。
在庫管理アプリの主な機能
使用するアプリによって機能は異なりますが、在庫管理アプリの主な機能は以下の通りです。
アプリによって搭載されている機能や項目はさまざま。それぞれの企業が抱える課題に合ったものを選ぶと良いでしょう。
- 在庫データの登録
カウンター形式の簡単な入力のみで、情報がリアルタイムで反映されます。
従業員によるミスの防止に効果的です。 - 入出庫記録
物品の入庫の一連の流れを追跡し、数量や日付、顧客情報などを随時記録します。
そのため、顧客管理や棚卸しも正確かつスムーズに行えます。 - 商品画像撮影
スマートフォンやタブレットのカメラで撮影した写真を、データベースに保存します。 - QRコード・バーコード読み取り機能
物品の情報を読み取ることで、データベースにアクセスします。 - マルチユーザーアクセス
複数のアカウントで同時にログインできるため、複数の担当者が同時に在庫情報を確認したり編集したりすることができます。
また、外出中でも店の営業時間外でも、いつでも誰でもどこでも閲覧可能です。 - アラート
在庫が一定数以下になった時や商品の消費期限切れがあった時、自動で通知を送信します。 - レポートと分析
分析機能によって、在庫の動向をグラフ化。在庫の最適化や需要の予測に役立ちます。 - ロケーション管理
複数の倉庫や店舗を管理し、在庫の移動や転送を追跡します。
何がどこにあるか把握できるため、探す手間が省けます。
在庫管理に役立つアプリ8選
在庫管理の現場で役立つ8つのアプリについて、機能や利用可能な端末をそれぞれご紹介します。
なお、本来「アプリ」には、「システム」や「ブラウザ版アプリケーション」の意味も含まれますが、今回は「スマートフォン版」に限定してご説明します。
在庫管理アプリに関連して、クラウド型在庫管理システムについても掲載しています。
こちら▼の記事もあわせてご覧ください。
☑あわせて読みたい!:【2023年】おすすめのクラウド型在庫管理システム9選!
Telesto(テレスト)
Telesto(テレスト)は、中小企業向けの在庫管理アプリです。
シンプルなメニューとレイアウトで、在庫状況の更新や製品登録を簡単に実行できます。
初期設定では金額がドル表記になっているため、先に円表記への変更を行わなければいけません。
デスクトップ版や消費期限管理機能などを利用するには、月額有料プランへの加入が必要です。
- 利用料金:登録無料、有料プランもあり
- 機能:バーコードスキャン、マルチユーザーアクセス、在庫不足のアラート、レポート作成、消費期限管理、セキュリティ など
- 対応端末:iPhone、Android、iPad対応
zaico(ザイコ)
zaico(ザイコ)は、クラウド在庫管理ソフト「zaico」のスマホ版アプリです。
データがクラウドに保存されるため、複数のユーザーで同時に在庫のチェックができます。
アイテム追加など一部の機能はフリーでお試し可能です。
- 利用料金:登録無料、有料プランあり
- 機能:バーコード・QRコードスキャン、マルチユーザーアクセス、発送指示、送り状・納品書作成、エクセル管理 など
- 対応端末:iPhone、Android、iPad対応
- 導入事例:製造業・小売/卸売業・建設業など幅広い業界
monoca 2(モノカ ツー)
monoca 2(モノカ ツー)は、持っているアイテムや欲しい物リストの管理ができるアプリです。
商品コードや型番、製造番号の登録はもちろん、カラータグ、お気に入り、地図情報なども登録できます。
アイテムの量が多い場合には最適ですが、家庭向けに開発されたアプリです。
- 利用料金:登録無料、有料プランあり
- 機能:仕分け機能、並べ替え機能、バーコード読み取り、iCloud Driveデータ同期、通知機能、ロック機能
- 対応端末:iPhone、Android、iPad対応
ハウメニ
ハウメニは、機能を入出庫と履歴に絞ったシンプルなクラウド型在庫管理アプリです。
在庫保管場所ごとに在庫管理できるため、複数の倉庫や保管場所がある場合に便利です。
2024年1月時点では、中・大規模事業向けの有料プランは提供されておらず、商品登録数は最大50件までとなっています。
- 利用料金:完全無料
- 機能:バーコード・QRコードスキャン、在庫保管場所登録
- 対応端末:iPhone、iPadのみ対応
Tana(タナ)
Tana(タナ)は、備品などの在庫管理を共同で行えるクラウド型の在庫管理アプリです。
元は、大学の研究室で実験用の資材や薬品の在庫管理のために開発されました。Googleサインインを採用しているため、利用の際はGmailアドレスが必要です。
- 利用料金:無料
- 機能:QRコードの印刷(AirPrint対応)、日本語・英語対応、いいね!ボタン、データのクラウド保存
- 対応端末:iPhone、iPadのみ対応
複数カウンター
複数カウンターは、在庫数の増減をカウンター形式で管理できるアプリです。
機能は少ないものの、画面長押しで並べ替えが簡単にできるなどカンタンな操作とシンプルな表示が特徴です。
- 利用料金:無料
- 機能:在庫数のカウントアップ・ダウン、データ出力、iCloudへのバックアップ
- 対応端末:iPhone、iPadのみ対応
リストック
リストックは、備品や食品の消費期限や賞味期限管理ができるアプリです。
在庫の期限日前に通知してくれるため、期限切れや在庫不足を防ぐことができます。無料版はお気に入り登録数などに上限がありますが、有料プランでは無制限で利用できます。
家庭用のアプリのため、小規模な企業に向いているかもしれません。
- 利用料金:登録無料、有料プランあり
- 機能:通知機能、複数デバイスでのデータ共有、ダークモード
- 対応端末:iPhone、Android、iPad対応
STOCKBOX(ストックボックス)
STOCKBOX(ストックボックス)は、消耗品のストック管理に特化したシンプルなアプリです。
在庫の最小個数の設定を完了させると、それを下回る数字が赤色になって通知します。
QRコードを用い、在庫状況を複数人で共有することも可能です。
- 利用料金:登録無料、有料プランあり
- 機能:アイテム追加、カウント、ワーニング順並べ替え、QRコードシェア
- 対応端末:iPhone、Android、iPad対応
在庫管理アプリのメリット・デメリット
実際に在庫管理アプリを導入する前に、スマートフォン版アプリで在庫管理を行うメリット・デメリットを確認しておきましょう。
【メリット】
- アプリをダウンロードするだけで使用できる
- 導入費用を抑えられる
在庫管理アプリは、予算内で手軽に導入できる点が最大の魅力です。
無料から始められるアプリもあるため、お試し利用に適しています。
【デメリット】
- 拡張性が低い
- 機能が少ない
- サポートが弱い
在庫管理アプリは使いやすさを重視してシンプルに開発されている傾向があるため、機能やサービスは最小限に絞られています。在庫を管理するための最適化が難しいのが現状です。
機能の追加や削除など、自社に合わせたカスタマイズができない点に留意しましょう。
また、場合によっては、機能やサービスの変更によって、使っていた機能が急に使えなくなってしまったり、サービス体系が変わってしまうこともあります。
さらに、アプリの場合は、基本的にヘルプデスクやサポートサービスは提供されていないケースが多いです。
そのため、社内でアプリやシステム運用の専門知識のある人材を確保する必要があるでしょう。
企業の在庫管理にアプリを利用する際の注意点
さまざまな在庫管理アプリがある中から、自社に適したアプリを選定・導入するためには、3つのポイントに注意しましょう。
- 自社のやりたいことや課題に対して必要な機能がそろっているか確認する
- 現状のシステムと親和性があるか確認する(システム連携)
- 在庫管理の専門家が社内にいない場合、サポートがなくても大丈夫か検討する
在庫管理アプリは低コストで導入しやすい反面、自社にあったサービスがどんなものか、きちんと検討しなければいけません。
事前に在庫管理に関する課題を洗い出し、必要な機能を明確にしたうえで、その機能が在庫管理アプリに備わっているか一つひとつ確認していく必要があります。
また、社内で使用しているシステムと連携しやすいかも重要です。
もし現在Excelで管理しているのであれば、データの連動が可能かを確認してみましょう。
また、在庫管理アプリの導入後、万一問題が発生した場合はすぐに対処できるよう、社内のサポート体制も同時に整備しておくとよいでしょう。
企業の在庫管理なら、アプリよりもクラウド型在庫管理システムがおすすめ
ダウンロードするだけで簡単に始められる在庫管理アプリですが、事業用として日常的に利用するには、機能・サービス・セキュリティ・サポート面で不安要素があるのが現状です。
在庫管理アプリでは対応しきれない業務には、瀬戸内scm株式会社が提供しているクラウド型在庫管理システム「成長する在庫管理システム」が役立つでしょう。
「成長する在庫管理システム」は、在庫管理のプロが開発した、低コストで使いやすい在庫管理システムです。
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まとめ
在庫管理アプリの機能や選び方、アプリを使用する際の注意点についてご紹介しました。
個人・家庭用として便利な在庫管理アプリですが、大量の物品を管理する企業では、クラウド型在庫管理の導入がおすすめです。
企業の要となり得る在庫管理について、今一度在庫の管理環境を見直してみてはいかがでしょうか?
自社の取り扱う商品や規模にあった在庫管理システムの構築でお悩みなら、弊社へご相談ください。
IT導入補助金を利用した在庫管理システム導入や、コンサルティングも承っています。
ご相談からシステムの導入、サポートまで、一括で対応させていただきます。
ご不明点やご不安な事がございましたら、お気軽にご連絡くださいませ。
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