あなたは、在庫管理に対して、苦手意識を抱いていませんか?
在庫管理がうまくいかない、、と悩んでいませんか?
手間がかかるうえ管理が煩雑な在庫管理に対して、課題を感じている方も多いと思いますが、実はそんなことありません。
実は『2つの見える化』を実施するだけで、あなたの会社の在庫管理の悩みの70%は解決できるでしょう
今回は在庫管理にあなたのお悩みを解決するために、これまで100社以上の企業様にコンサルティングや個別相談を行ってきた在庫管理のアドバイザーが分かりやすく解説します。
在庫管理の専門家がアドバイスします
次のステップに基づいて改善を進めることで、在庫管理は必ずうまくいき、過剰在庫・滞留在庫を削減することができます。
「在庫管理110番」では、在庫管理の改善方法や事例を紹介してきました。こちらもご活用ください。
【関連記事】
目次
在庫を見える化する
一般的に、在庫管理において最も重要だと考えられているのは、「見える化」を実現することです。
見るではなく、見えるというのがミソです。
- 「見る」は、意識をしてみる
- 「見える」は、意識をしなくても目に飛び込んでくる
「見る」は意識をすることが必要なので、一定のスキルや経験を求められるケースがあります。
鍛冶職人が、「炎の色を見れば今の状態が分かる」というのは、まさに「見る」です。
一般人には、どう頑張ってもわかりません。
一方で「見える」は、目に飛び込んでくる状態=誰にでも分かる状態のことを指します。
経験もスキルも、気にする必要ないのが「見える」です。
例えば、「炎の色」をセンサーで感知し、一定の色になったら知らせる仕組みがあればどうでしょうか?
現場にたまたま来た従業員でも判断できるようになります。これが「見える化」です。
現場の状況を誰でも確認できるようになることで、これまでは責任者出ないと判断が難しかった問題を従業員でも解決できるようになるなど、経験に頼る必要が無くなるため、属人化の防止や業務量の軽減をはじめとした多くのメリットがあります。
在庫管理の「見える化」とは次の2つです。
- 現物の見える化
- 情報の見える化
現物の見える化
簡単にいうと、「どこに何が置いてあるのかが分からない」という状態を無くすのが、現物の見える化です。
「あの担当者が分かってるから大丈夫」、「覚えたら分かるようになる」というのは、見える化ではありません。
現物の見える化は誰でも、数値または状態で分かることです。
現物を可視化するためには、整理・整頓が何よりも重要です。
それぞれの品が保管されている場所はどこか、どのくらいの数量あるかが正確に分かるように、ロケーション管理を行いましょう。
また、環境を清潔に保つための清掃も欠かせません。
2Sを心がけ、スペースを無駄なく活用しましょう。
整理・整頓の詳細は、こちらの記事をご参考ください。
情報の見える化
情報の見える化とは、システムやエクセルなどで、在庫数などがいつでもだれでも分かる状態を指します。
情報を見える化するためには、地道に記録を取ることからスタートしましょう。
実際、在庫管理において、特に大切なのが入庫と出庫です。
在庫=入庫ー出庫
そのため、入荷・出荷時のデータを正確に入力することが一番大切な作業です。
正確な資料を作成するためにも、物流の管理がミスなく行えるような仕組みを検討すると良いでしょう。
在庫情報を共有する
在庫情報は、経営や調達をはじめ、倉庫、営業まで全ての部門が関わります。
しかし、残念なことに情報は各部門で寸断されている事が多いです。
過剰在庫の原因として、各部門の対立や腹の探り合いということも多いです。
全ての部門で在庫情報を連携し、透明性を高めて一元管理を行うことで、作業の効率化を図りましょう。
在庫の精度を高める
見える化をすすめると、今まで分からなかったこと、気付かなかったことが、数字や状態で可視化されます。
これが見える化のもう一つの効果です。
できていなかったことが分かるようになるので、それらを改善していけるようになります。
需要予測の精度を簡単に高める方法
「過剰在庫が多いので、需要予測がやりたいです。」というご相談をよく受けますが、それよりもまず在庫の精度を高めることをおすすめします。
なぜ、過剰在庫になるのか?
それは、在庫数が信用できず、不安になってしまうからです。
仕入れ(発注作業)は、全て将来の見込みを立てることからスタートします。
発注数=見込み数ー(発注残+在庫数)
現在の在庫で足りなくなると考えて、発注が行われるのです。
その時、今の在庫が見えないと、
- 材料が足りず、在庫切れになると困る
- 在庫数がよくわからないから多めに入荷する
という心理が働きます。
需要予測の精度を高めるのは至難の業です。
いまだかつて完璧な需要予測は誰も行っていません。
需要予測について、より詳しく学びたい方はこちらのサイトをご覧ください。
一方で、正確な在庫数を把握することは、正確に記録するだけで達成できます。
まずは、難しい需要予測をやるよりも正確な在庫数、つまり、情物一致を徹底して行うことを心がけましょう。
情物一致ができているかを計るのが、棚卸しです。
ミスを防ぐことで、棚卸差異率5%以下を目指して取り組みましょう。
自動化・省力化
見える化が一通りできるようになってきても、時間が足りずにチェックが漏れたりタイムオーバーになったり、在庫管理が上手くいかないということはよく聞きます。
数百から数千ある在庫をチェックしなければいけない訳ですから、当然そんなことが起こります。
そういった困難を目の当たりにしたお客様からご相談いただいた際、私は常に在庫管理は手を抜いてもっと楽にしましょうとお伝えてしています。
しかし、在庫精度を下げてはいけません。
「在庫精度を高めつつ、手を抜いて楽にする」ことを実現するためには、自動化・省力化が必要です。
例えば発注作業をする際は、将来不足する可能性のある商品を見つけ、発注するかどうかを判断し、発注数を決めることが目的になるはずです。
目的にたどり着く前の作業は、全て無価値と言ってもいいです。
「商品の発注数を決める」ための作業として、
- 情報を集める
- 集計する
- 不足する可能性のある商品を見つけ出す
というものがありますが、これらの作業を自動化・省力化することで、業務効率化につながります。
こうお伝えすると、自動発注まで飛躍する方もいらっしゃいますが、自動発注は非常に危険だと私は思っています。
まずはシステムは情報を集め、集計するところにまで留めておくことをおすすめします。
「不足する可能性のある商品を見つけ出す」ことまでであれば、エクセルの機能で十分解決できます。
在庫管理の頻度を高めて短縮する
在庫管理の頻度を高めることは、在庫管理の正確さを生みます。
期間が短くなればなるほど、ブレが小さくなり、そして見直すスピードも早くなります。
実際の生産と計画が合いません。
という悩みをよく聞きます。
多くの企業では、月に1回しか計画を立てないことが多い状況です。
しかし、実際の現場では生産の順番を入れ替えたりしています。
これは事実上、生産計画の変更です。
例えば、月次の計画を週次に変えるだけでも、計画の精度はグッと上がります。
月に1回の計画だと、1か月先のことを予測しなければいけません。
しかし、週に1回だと、1週間先の事を予測すればいいだけです。
どちらの方が予想が当たりやすいかは明白でしょう。
天気予報でも1か月先の天気予報は当たりませんが、1週間先の天気予報はほぼ当たります。これと全く同じです。
また、計画の見直しも同じです。
月に1回の計画だと、1回しか見直しができません。1年間だとたった12回です。
しかし、1週間に1回の場合、1か月で約4回、1年間で48回も見直しができます。
「時間が無いから月に1回しかできない」だからこそ、自動化・省力化が必要なのです。
また、月に1回の計画とは言っても、おそらく日々確認・調整をしているのではないでしょうか?
月次計画を週次に変え、定期的に見直すようにすれば、日々の確認・調整も確実に減ります。
在庫管理の基本を知る
さまざまなご担当者様と接してきて改めて一番大切だと感じたのは、在庫管理はなぜ必要なのか、在庫管理は何をやるべきなのかという基本の理解です。
在庫管理の基本についてはこちらからご覧いただけます
まとめ
今回は、在庫管理を成功させる「見える化」の方法についてご紹介しました。
見える化を行うことで、結果として効率的な作業の実現の他、コスト削減、原材料や商品の物流の追跡に役立ち、在庫管理の成功が期待できます。
Excelでの管理もよいですが、ソリューションを導入するなど、より快適な管理をご検討してみてはいかがでしょうか?
貴社の取り扱う商品・規模にあった在庫管理システムの構築でお悩みなら、弊社へご相談ください。
IT導入補助金を利用した在庫管理システム導入や、コンサルティングも承っています。
ご相談からシステムの導入、サポートまで、一括で対応させていただきます。
ご不明点やご不安な事がございましたら、お気軽にご連絡くださいませ。
適正在庫と在庫管理の基本が学べるセミナー
在庫管理110番では、在庫管理の基本と、適正在庫の決め方が学べる在庫管理セミナーを定期的に開催中です。
今回解説した見える化は、1000万円削減した事例も紹介しています。
在庫管理アドバイザーが講師を務めます
在庫管理のご相談・お問い合わせ
在庫管理に関するご相談やお問合せはお気軽に在庫管理110番まで!